AIの進化が世界中で注目を集めています。画像生成や動画制作、スマートな対話、文書作成など、この新技術を試す人が増える一方で、様々な議論も巻き起こっていますよね。
そんな中、成人向け同人プラットフォーム「FANZA同人」が、2025年夏より、AI生成技術を用いた同人作品に対し、表示制限を設け、カテゴリ分けを実施すると発表しました。この発表はSNSで大きな話題となり、多くのクリエイターや評論家が意見を表明しています。

FANZAの発表によると、今後AI関連作品は「AI生成」「AI一部使用」「AIアシスト」の3つに分類されます。このうち「AI生成」カテゴリの作品は、トップページ、ランキング、ピックアップ、新作ページといった主要な露出経路から除外されるとのこと。さらに、漫画やCG作品など一部のカテゴリでは、「AI一部使用」の作品もメイン表示から外される形になります。
これらのAI作品は引き続き販売可能ですが、今後はAI専門のコーナーでのみ表示される形になります。これは、近年AI作品が大量に流入し、手描きクリエイターの露出機会を圧迫していた状況への対応策と広く見られています。

手描きで活動する絵師さんたちからも、様々な意見が寄せられています。絵師の「にゅう」さんはSNSで、「AI作品が1年以内に手描き作品のランキングを埋め尽くすだろうと以前から予想していた」と語り、今回のプラットフォームによる区別で手描きクリエイターの生存空間が確保されたことに「ホッとした」と本音を漏らしています。さらに、販売エリアが切り分けられることで、AIサークルの参入障壁が高まり、作品の供給量も落ち着くだろうと予測しています。

漫画家の希有馬屋(井上純一)先生も、この件についてコメントを発表。FANZAが今回動いたのは、AI作品の「投稿数が多すぎ、品質がバラバラ」で、手描き同人が埋もれてしまったからだと指摘しています。例として、DLsiteではすでに分類が行われており、その結果AI同人作品の売上が「元の半分、ひどい場合は10分の1にまで暴落した」と述べています。
AIクリエイター陣営からの反論に対しては、「彼らの主張はめちゃくちゃだ」と一刀両断。「AI作品の方が売れるから手描きは不要」「AIの方が品質良いのに、なんで排除されなきゃいけないんだ」といった意見に対し、希有馬屋先生は「説得力がない」とし、「誰でもできることで、なぜ金が稼げるのか?」と問いかけています。
さらに、「AIの最大の強みは、実は『人間の手描きに紛れてバレないこと』であり、独立した創作スタイルとして存在するのではない」と指摘。AIクリエイターは独自の価値を確立しなければ、いずれ生き残れないだろうとの見解を示しました。

技術や市場の側面だけでなく、多くのコメントが創作倫理やユーザーの姿勢に焦点を当てています。あるネットユーザーは「AI技術自体は問題ない、問題は人間のモラルだ」と嘆き、別のユーザーは「AIは量産が得意だが、クリエイターの情熱や細部を再現することはできない」と指摘しています。

また、「AIが今後さらに普及すれば、消費者は自分で指示を出して画像を生成するようになり、完成品を買わなくなる。結果的に既存のAIクリエイターが淘汰される可能性もある」という意見も出ています。

生成AI技術がますます成熟するにつれて、創作市場は新たな局面を迎えることになりそうです。FANZAの「カテゴリ分け表示」は、作品の削除や販売禁止ではないものの、プラットフォームがコンテンツの品質と表示の公平性を重視していることを示唆しています。手描きとAIの境界線は今後ますます曖昧になるかもしれませんが、創作の価値と情熱は、大量生成では簡単に置き換えられないものでしょう。
あるネットユーザーが『機動戦士ガンダムF91』のセリフを引用して語ったように、「機械をどう使うかは人次第、最後はあなたの感性にかかっている」のかもしれませんね。
via: togetter