『サイバーパンク2077』(Cyberpunk 2077)は、2023年のアップデート後、プレイヤーから絶賛された警察追跡システムに、実は意外なインスピレーション元が隠されていた────それは、クラシックアーケードゲームの『パックマン』(Pac-Man)だ。
CD ProjektのシニアAIプログラマーであるマチェイ・セルマー氏は、先日ポーランドで開催されたゲーム産業会議(GIC)で、ナイトシティにおける緊迫した警察のカーチェイスの核となるコンセプトが、『パックマン』のゴーストがプレイヤーを包囲するデザインから着想を得ていることを明らかにした。
「Heat, MaxTac, and Blockades: Police System, in Cyberpunk 2077 and more」と題された講演で、セルマー氏は、ゲーム発売当初の警察システムが「緩すぎ、挑戦に欠ける」とプレイヤーから批判されたことを明かした。これが、チームがその後のアップデートで追跡メカニズムを完全に再構築するきっかけとなったという。新システムは、よりプレッシャーがあり、より戦略的で、オープンワールドでのカーチェイスに対するプレイヤーの期待に沿うものとなっている。
セルマー氏はさらに、『パックマン』のゴースト追跡デザインが大きなインスピレーションを与えたと説明する。「『パックマン』では、それぞれのゴーストが独自の追跡方法を持っています。私たちは車両の追跡でも同様のことを行いました。一部のパトカーはプレイヤーに一直線に突進し、一部は迂回して包囲しようとし、また一部は交差点で待ち伏せします。」
CD Projektはその後、電子メールで補足し、チームはプレイヤーが警察に包囲された際、常に少なくとも1つの「逃走経路」を残し、追跡を緊張感がありながらも公平なものにしたいと考えていると述べた。しかし、ナイトシティの状況は刻一刻と変化するため、システムは「可能な限り」この点を維持するにとどまるという。
このアップデートでは、合計7種類のパトカー追跡戦略が導入された。各戦略は、車両の出現位置とその追跡行動の2つの部分で構成され、プレイヤーのヒートレベルや警備状態(リラックス、警戒、戦闘)などの要因に応じて切り替わる。
その7つの主要な戦略は以下の通りだ。
1. プレイヤーに直線的に接近する
2. プレイヤーから離れて態勢を立て直す
3. プレイヤーのいるエリアを巡回する
4. 次の交差点で待ち伏せして包囲する
5. 全面的な攻撃的追跡
6. 犯罪現場周辺でプレイヤーを捜索する
7. 任意の位置から捜索を開始する(バックアップ戦略)

空撮視点で見ると、パトカーの行動パターンは『パックマン』と酷似している。プレイヤーはまるでゴーストをかわすように動き、各パトカーは独自のAIと追跡ロジックを持っており、追跡プロセスはより予測不能で、より多層的になっている。
セルマー氏は、チームが他のゲームの追跡システムを模倣したかったわけではなく、ノスタルジーと現代的なAIデザインを兼ね備えたユニークなゲームプレイを作りたかったと強調する。「私たちはただ、何か他とは違うものを作りたかったのです。『パックマン』にインスパイアされたAIデザインは、『サイバーパンク2077』の警察追跡にまさにぴったりでした。」
via: IGN