元ニンテンドー・オブ・アメリカ社長のレジー・フィザメ氏が、先日開催されたNYU Game CenterのQ&Aセッションにて、Wii Uが商業的に苦戦した理由を振り返りました。同氏によれば、Wii Uは任天堂の歴史においてバーチャルボーイに次いでワースト2位のプラットフォームであり、その主な原因の一つは、要となる独占タイトルのリリースが想定より遅れたことにあると語りました。

レジー氏は、任天堂が当時、テレビの大画面とWii U GamePadの小画面を組み合わせた「10フィート(約3m)の体験」と「10インチ(約25cm)の体験」が、新しい遊びの形を創造すると信じていたと指摘。そのコンセプトを体現するソフトとして『Nintendo Land』を開発し、『Wii Sports』のように本体の売上を牽引する起爆剤となることを期待していました。しかし、レジー氏自身はこの作品を即座に否定はしなかったものの、『Wii Sports』ほどのインパクトには及ばないと直感していたと明かしました。
Wii Uは発売当初こそまずまずの滑り出しを見せたものの、プレイヤーの関心がソニーとマイクロソフトの次世代機へと移るにつれて、販売は伸び悩んでいきました。レジー氏によると、任天堂は当初、新作の『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズや『マリオカート』シリーズ、『スプラトゥーン』といった強力なラインナップを計画していましたが、これらのタイトルが必要なタイミングでリリースされなかったため、発売から2年目以降、Wii Uが期待された成功を収めるのは困難な状況に陥ってしまったとのことです。

市場の勢いを維持するため、任天堂はビジネス戦略の調整に着手。販売不振だった低容量の「Wii U ベーシックセット」(北米での白色モデル)を廃止して小売店の製品ラインナップを簡素化する一方、ダウンロードソフトやインディー開発者との連携を強化しました。さらに、2年連続で「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」と「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」を発売し、ホリデーシーズンのハードウェア販売を支えました。
また、レジー氏はWii Uがすでに「生命維持装置」につながれている状態だった頃、任天堂が並行して後継機の計画を進めていたことも明らかにしました。最終的にNintendo Switchは、Wii Uのデュアルスクリーンというコンセプトを受け継ぎつつも、異なるアプローチでそれを実現し、2017年の発売後、見事に形勢を逆転させました。Wii Uの最終的な販売台数が1,356万台であったのに対し、Switchの販売台数は1億5,000万台を突破しています。
via: IGN