「ゲーム機買わなかったのは正解」60代母の育児論にネット民「その笑顔は皮肉」「子どもの時間は戻らない」

クラスメイトが最新のゲームで盛り上がっている時、自分だけが家庭の事情や経済的な理由で輪に入れず、ただ話を聞いているだけ……。そんな疎外感は、子どもの頃の忘れられない寂しい思い出として心に残りがちですよね。

先日、X(旧Twitter)で「エピちゃん(@epichan77)」さんがシェアした投稿が話題になっています。それは、60代の母親が自身の「子どもにゲームをさせなかった」育児経験を振り返った寄稿文。地方紙のコラム『朝凪』に掲載された、親が子どもにスマホを持たせるべきか悩む記事を読み、自身の過去を思い出したそうです。

この母親には2人の息子さんがいて、彼らが小学生の頃はちょうど家庭用ゲーム機が大流行していた時期。息子さんたちは「みんな持ってる」「話題についていけない」とゲーム機をねだったそうですが、母親は断固として拒否し続けたといいます。

特に次男はゲームへの憧れが強く、お小遣いを貯めて自分で買おうとしたり、家に荷物が届くたびに目を輝かせて「ゲーム?」と尋ねたり。「宝くじが当たったら買ってくれる?」と無邪気に聞いてきたこともあり、母親は「胸が締め付けられる思いだった」と当時を振り返っています。

しかし彼女は、「その時にしかできない経験」を積むべきだと考え、ゲームは大人になってからでもできると判断。心を鬼にして息子に「自分で稼げるようになったら買いなさい」と言い聞かせたそうです。

そして数年後、成人した次男は初任給で念願のゲーム機を購入。母親が感想を尋ねると、息子は笑って「すぐ飽きちゃったよ、もう大人だしね」と答えたといいます。この言葉を聞き、母親は今でも「あの時ゲーム機を買わなかったのは正しい判断だった」と信じているそうです。

この投稿が公開されると、多くのネットユーザーから議論と反発の声が上がりました。あるユーザーは、「母親は息子の笑顔を表面的な意味で受け取ってしまったのだろう」と指摘。「あれは単純にゲームが面白くないという笑いではなく、『今となってはもう面白くない』という皮肉な笑み。息子さんは、二度と戻らない子ども時代への皮肉を込めて返答したことに、母親は気づいていない」と手厳しい意見も。

また別のユーザーは、「母親は息子が画面の前でボタンをポチポチ押している姿しか想像できなかったのかもしれない」と指摘。「子どもが本当に欲しかったのはゲーム機そのものではなく、友達とワイワイ盛り上がり、同じものを共有する時間だったはず。大人になってようやく自分で買えるようになっても、失われた時間はもう戻らない」と、子どもの気持ちを代弁する声も聞かれました。

さらに、「『その時にしかできない経験』を積ませたかったと言うけれど、クラスの友達と『マリオカート』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』、『Minecraft』といったゲームで遊ぶことこそ、まさにその時にしかできない経験なのでは?」という意見も。

たとえ子どもが大人になって、自分の稼ぎで当時夢見たゲーム機をようやく手に入れたとしても、それはただの「モノ」。本当に欲しかった「あの頃の体験」は二度と手に入りません。

だからこそ、この投稿は多くのネットユーザーの胸にグサッと刺さったのでしょう。子どもが求めていたのは、モノそのものだけでなく、その年齢の友達と一緒だからこそ成立する、かけがえのない世界だったのですから……(泣)。