『VRChat』を3000時間プレイしたら視力が回復!? 驚きの報告に「自分も良くなった」と共感の声が続々。ただし専門家は「近視が治るわけではない」と注意喚起

数あるメタバースの中でも、特に代表的な存在として知られる『VRChat』。人気ストリーマーたちの配信や、MMDモデルをアバターとして使える手軽さもあって、日本は世界有数のプレイヤー数を誇る人気っぷりです。

そんな中、あるXユーザーの投稿が大きな話題を呼んでいます。なんと、VRヘッドセットを装着して『VRChat』を約3年間、累計3000時間以上プレイしたところ、健康診断で視力が回復していたというのです! これは「VRは目に悪い」という一般的なイメージを覆す、驚きの報告です。

発端となったのは、Xユーザーのkamizaki_risaさんの投稿。健康診断の結果を添えて、「VRヘッドセットって目に悪いとずっと思ってたけど、3年やり続けたらこうなった」とポストしました。

kamizaki_risaさんによると、『VRChat』のプレイ時間は約3年で累計3000時間にも及ぶとのこと。体重が10kg増えたというお茶目な報告もありつつ、何より驚いたのが視力の向上だったそうです。

この投稿は瞬く間に拡散され、他のVRプレイヤーからも「わかる!」「自分も!」と共感の声が殺到。「VR歴7年だけど、視力0.1から1.0まで回復した」「去年は右0.4、左0.1だったのが、今年は右0.7、左0.4に。まだ良くなってる感じがする」といった体験談が次々と寄せられました。

別のプレイヤーからも、今年の健康診断で視力が1.5まで回復したという報告があり、VRは一般的に考えられているほど目への負担は大きくないのかもしれない、という見方が広がっています。

この思わぬ朗報に、視力に悩むネットユーザーたちも「マジならVR普及させるべきでは?」「両目0.1以下だけどワンチャンある?」と希望の光を見出しているようです。

この現象について、VR機器に詳しいユーザーからは興味深い考察も。「最近のVRヘッドセットの多くは、レンズの焦点距離が1.5~2メートル先に合うように設計されている」という指摘です。つまり、スマホやPCの画面を至近距離で見続けるのとは違い、目はずっと近くにピントを合わせ続けているわけではない、ということになります。

擬似的に遠くの景色を長時間見ることで、目のピントを調節する「毛様体筋」がリラックスするのではないか、というわけですね。また、広大なVR世界で遠くの景色を眺めたり、頻繁に視点を動かしたりすることが、結果的に目のトレーニングになっている可能性も考えられます。

実際に、VR技術を用いて遠近のピント合わせや立体視などをトレーニングし、毛様体筋の緊張が原因で起こる「仮性近視」の改善を試みる研究も行われています。

しかし、この盛り上がりに待ったをかける声も。眼科関連の国家資格を持つという専門家からは、「これらの体験談を『VRで近視が治る』と解釈するのは早計です」と注意喚起がなされています。

専門家によると、これらのケースは、目の筋肉(毛様体筋)が凝り固まって一時的に視力が低下する「仮性近視」だった可能性が高いとのこと。VRをプレイすることで、目が遠くを見ている状態に近くなり、緊張していた筋肉がほぐれた結果、本来の視力に戻ったのではないか、と分析しています。眼球そのものの形(眼軸長)が変化してしまっている「真性の近視」は、VRで治ることはないそうです。また、角膜や水晶体が原因の乱視なども同様に改善は期待できません。

また、家庭用VR機器が普及してからまだ日が浅いため、医学的な研究データは非常に限られており、現時点でVRに視力改善や近視治療の効果があると断言できる根拠は乏しいのが実情です。基本的には、一度低下した視力は元に戻らないと考えておくべきでしょう。

多くのVRプレイヤーから視力回復の体験談が寄せられ、「VRは目に良い影響を与えるのでは?」という議論が巻き起こっていますが、これらはあくまで個人の体験談の域を出ず、医学的な裏付けはまだありません。

専門家は、VRであれPCやスマホであれ、画面を長時間見続けることは目の疲れにつながると指摘。こまめな休憩や正しい利用習慣を心がけることが大切です。もし視力に不安がある場合は、VRに期待するのではなく、きちんと眼科医に相談しましょう。