『ウマ娘』同人グッズがコミケ直前で頒布中止に まさかの「計量法」違反の可能性にネット騒然「そんな法律あったの!?」

同人誌即売会「コミックマーケット108」(C108)で頒布が予定されていた『ウマ娘 プリティーダービー』の同人グッズが、思わぬ形で日本の「計量法」に抵触する可能性が浮上し、話題となっています。

問題となったのは、センチとインチの目盛りが併記され、定規として使用できると謳われていた点。制作者である韓国のサークルがイベント直前に頒布を中止したことで、日本のネットユーザーからは「インチ表記の定規にそんな法律があったなんて知らなかった!」と驚きの声が多数上がっています。

今回注目を集めたのは、韓国のイラストレーター「sarcophage」さんがC108の初日に頒布を予定していた「オグリキャップ&タマモクロス アクリル定規」。卓上アクリルスタンドとしても飾れるデザインで、定規としての実用性も兼ね備えたアイテムです。

このグッズにはセンチ(cm)とインチ(inch)の2種類の目盛りが刻まれており、さらにオグリキャップの尻尾部分がペン置きになるというユニークなギミックも。8月7日に情報が公開されると、C108での頒布を楽しみにする声が多く寄せられていました。

しかし、事態は一転。翌8月8日の未明、sarcophageさんは突如「頒布中止のお知らせ」を投稿し、C108で予定していたグッズの提供を取りやめることを発表しました。

頒布中止の理由について、sarcophageさんは自身が韓国人であるため日本の「計量法」に関する規定を知らず、この定規が日本の法律に抵触し、罰金の対象となる可能性があるため、と説明しています。

実は、商品情報が公開された直後から、一部のネットユーザーが経済産業省の資料などを基に、日本の「計量法」では法定計量単位以外を用いた計量器の販売に厳しい制限があることを指摘していました。

あるユーザーは、商品が明確に「定規」として販売され、なおかつcmとinchが併記されている場合、法律違反となり50万円以下の罰金が科される可能性があると注意を促していました。

また、別のユーザーは「計量法」第9条を引用し、特定の物理量を測るための計量器に、法定計量単位以外の目盛りや表記がある場合、原則として販売したり、販売目的で陳列したりしてはならない、と解説しています。

つまり、今回の件は単に「同人グッズにインチ表記はOKか?」という話ではなく、その商品が「長さを測るための計量器」と見なされるかどうかが大きなポイントとなるようです。

この一件が広まると、多くのネットユーザーから「全く知らなかった」という声が続出。「国内でインチ表記の定規を売るのが、商業・同人を問わず違法だったなんて…」「これは日本人でも知らない人が多い法律。制作者さんが気の毒だ」といったコメントが寄せられ、制作者に同情する声も多く見られました。

一方で、ネット上の議論では「インチ目盛りがあるから即違法」というわけではなく、他にも判断基準があることも指摘されています。経済産業省のFAQを確認したユーザーによると、商品が玩具や装飾品として販売され、実際の計量に使われるものではない場合、規制の対象外となる可能性があるとのこと。

そのため、過去に市販されたインチ目盛り付きの商品も、当時は「玩具」などの名目で販売されていたのではないか、という推測も。さらに、本当に重要なのは商品に記載された「cm」や「inch」といった単位表記ではないか、という意見も出ています。

もし数字と目盛りだけがデザインとして描かれているなら、必ずしも計量器とは見なされないかもしれません。しかし、明確に「cm」「inch」と単位を記載し、「定規として使えます」と謳ってしまうと、計量器としての性質を帯びてしまう可能性が高いようです。

アクリルスタンドに実用的な機能を加えたいというクリエイターの思いから生まれた今回のグッズ。しかし、「cm+inch併記」と「定規として使える」という点が、多くの日本人にとっても馴染みの薄い「計量法」の壁にぶつかる結果となってしまいました。この一件は、日本国内でインチなど法定外の単位が記された定規を販売することが、いかに難しいかを多くの人に知らしめるきっかけとなったようです。

via: X@sarcophage(サルコファージ)