日本最大級の同人イベント『コミックマーケット』(コミケ、C108)が、8月15日、16日に東京ビッグサイトで開催されます。すでに多くの人が、推しのクリエイターを応援すべく、お目当ての作品をゲットする準備万端といったところでしょうか。
しかしその一方で、設営を頑張って、無事出展を勝ち取ったクリエイターやサークル主さんたちは、手元の在庫量に不安を感じ始めているようです。先日、X(旧Twitter)では、ベテランサークル主が過去の「3000部刷ったのに2300部残った」という経験を共有し、「それでも乗り越えられた!」とエールを送っていました。「頒布物が完売するかどうか」が、今まさにホットな話題となっています。

話題の発端となったのは、絵師の文城ゆかりさん(@fumisiro_yukari)が投稿したポストです。この漫画では、コミケで頒布する様子が描かれており、ブースで同人誌を頑張って販売するも、イベント終了間際になっても新刊やグッズが山積みで売れ残ってしまう状況が、多くの出展者のリアルな本音を代弁しているかのようです。

そして、現在人気絵師の富士茄鷹さん(@takanasu05)は、自身が初めてコミケに参加した時のことを振り返り、「3000部刷ったのに2300部残った」という、当時の悲惨な状況を明かしています。持ち帰るだけで心が折れそうになったとか。汗が凍りつくような、あのチクチクとした冷たい感覚は今でも忘れられないそうですが、「でも大丈夫!今では乗り越えられました!」と、当時の自分と現在のサークル主たちに力強いメッセージを送っています。
同人誌を一体何部刷ればいいのか、サークル主さんたちは常に頭を悩ませています。少なすぎれば瞬殺で完売してしまう可能性があり、多すぎれば大量の在庫を抱えることになりますからね。
あるベテラン同人クリエイターは、自身の経験として、なんと16年前の在庫がまだ残っており、今ではすっかり家具と化していると語っています。

さらに別の同人クリエイターからは、「当事者ではないけれど、このポストを見て冷や汗が止まらない、吐きそうになった」「まさに悪夢の再来だ」といった共感の声も上がっています。

しかし一方で、「3000部刷って2300部残った」という状況でも、初参加で700部も売れたのは「もはやバケモノ級」だという意見も。中には10年以上参加していて30部しか売れなかった経験を持つ人もおり、「心がえぐられる」と当時の辛さを吐露しています。


在庫のプレッシャーや売上への不安は尽きませんが、それでも「同人誌を作ること自体が楽しいんだよな!」と前向きな姿勢を崩さない人も少なくありません。たとえ最終的に在庫が残ってしまっても、自分が描きたい、作りたい作品を完成させられたこと自体に大きな意味がある、と考えているようです。
C108の開幕が目前に迫る中、サークル主さんたちは、自分の作品がどれだけ売れるのか心配しつつも、それぞれの失敗談や成功談を共有し、互いにエールを送り合っています。「刷り部数、果たして完売できるのか」という不安は、参加するたびに頭をよぎるもの。しかし、「自分の好きな作品を作り上げられる」という喜びこそが、彼らを創作活動へと駆り立てる原動力となっているのでしょう。