『ウィッチャー』「ゲラルト」声優、AIによる“声の盗用”に激怒!「キャラがヘイトスピーチを強制される」と懸念「訴訟で潰す」

『ウィッチャー』シリーズの「ゲラルト」役の声優ダグ・コックルが、生成AIによる声優の声の盗用問題について改めて公に批判。もし力があれば、自身の声を使用する全てのAIプラットフォームを徹底的に訴訟すると明言した。

コックルは『Polygon』のインタビューに対し、AIが自身の声を複製することは「人生における最大の懸念事項」だと語った。彼は、これらの技術が悪用され、ゲラルトが人種差別的、女性蔑視的、あるいは過激な政治的発言をさせられることを懸念しており、その結果、事情を知らない視聴者がそれらの内容を彼自身が録音したものだと誤解する可能性があると述べた。

「もし私にその能力、資金、影響力があれば、私の声を使用しているAIプラットフォームを全て訴えるだろう。訴訟で潰すつもりだ」と彼は語った。

「金銭や他の何よりも重要なのは、彼らがゲラルトに恐ろしいことを言わせることができるという点だ。ゲラルトを人種差別主義者にしたり、女性蔑視者にしたり、極めて恐ろしい政治的見解を持たせたりできる」とコックルはさらに付け加えた。「この件については確かに感情的になっているが、それが今、私の人生における最大の懸念事項なのだ。これらの声の背後には人間が存在する。単なるデジタルデータではないのだから」

実際、コックルは2023年には既に「AIは避けられないものであり、開発者もAIを使うだろう。それが一体何を意味するのか、まだ100%確信は持てない」と述べていた。当時、彼はあるAI企業が彼のゲラルトの声をデータベースにアップロードしたいと申し出たが、それを拒否したことにも触れ、「私はノーと言ったし、今もノーだ。しかしそれは私がAIを嫌いだからではない」と語った。

コックルは、問題は声優の声が同意なしに複製され、使用されている点だと強調した。彼は「誰かがそうするたびに、彼らは実質的に私の収入を奪っている。私だけでなく、そのように声を使われている他の声優も同様だ。だからAIそのものが問題なのではなく、AIを使う人間が問題なのだ」と述べた。

近年、多くのゲーム声優がAI生成モデルや声の複製技術を批判しており、米国の俳優組合SAG-AFTRAも以前、AI保護条項を巡ってストライキを起こしていた。新しい契約にはAIによるデジタル複製に関する同意と開示の要件が盛り込まれたものの、既存のプラットフォームではフェイク動画や模倣音声コンテンツの流通を完全に阻止することは依然として難しい。