「NVIDIA DLSS 5」正式リリース前に流出!プレイヤー検証で“恐怖の谷”現象が再燃、AIアート論争に火をつける

NVIDIAが2026年3月に発表した「DLSS 5」は、いまだGeForce RTX 50シリーズ グラフィックボードに正式搭載されていません。しかし先日、『NBA 2K27』の先行体験版から関連するリアルタイムニューラルレンダリングモデルのファイルが流出し、プレイヤーがこの技術を他のゲームに適用する試みが始まりました。これにより、AIによる画像強化を巡る議論が再び巻き起こっています。

現在、プレイヤーは『The Last of Us Part II』、『ファイナルファンタジーVII リバース』、『The Elder Scrolls V: Skyrim』、そして『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』といった作品で順次テストを行っています。

公開された映像を見ると、「DLSS 5」は森林や植生といった自然なシーンにおいて、細部をよりシャープにし、色彩を鮮やかにする効果を発揮しています。しかし、人物の顔や肌に適用すると、依然として明らかな「恐怖の谷」現象を引き起こしやすいようです。

例えば、『The Elder Scrolls V: Skyrim』のキャラクターに適用すると、肌が過度に油っぽく、光の当たり方がまるで美顔フィルターをかけたかのようになります。また、『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』のCJは、より“リアル”に見えるものの、顔の特徴が元のキャラクターとは明らかに異なっています。このため、一部のプレイヤーからは、「DLSS 5」は人物を過度に美化し、キャラクターの個性を変えてしまう問題があると批判の声が上がっています。

とはいえ、今回流出したバージョンはまだ未完成の内容であり、NVIDIAが正式に提供する予定のものではありません。そのため、最終的な効果は調整される可能性があります。しかし、「DLSS 5」が今年初めに『バイオハザード レクイエム』などの作品で披露された際にも、キャラクターの外見が従来の美的感覚に合わせて変更されたことで批判を受けており、今回の流出テストによって、関連する懸念が再び表面化した形です。

『IGN』は以前、画面が自然かどうかだけでなく、生成AIが開発チームが意図的にデザインしたシワ、傷跡、光の表現、キャラクターの質感を上書きしてしまう可能性こそが、本当に懸念すべき点だと指摘するレビューを掲載しました。もし、こうした技術が将来的にゲーム開発プロセスに深く組み込まれることになれば、既存のアートスタイルを損なうだけでなく、キャラクター造形や物語が本来伝えようとしていた感情まで変えてしまう恐れがあるとしています。

via: Polygon