漫画家という職業は、たとえば7月から放送されているアニメ『これを描いて死ね』でも描かれているように、決して楽な仕事ではありません。 多くの人が夢を抱いて一生を捧げても、プレッシャーに押しつぶされてしまうことも。特に連載漫画家となれば、その厳しさは想像を絶します。
しかし、ある兼業漫画家がXで明かした創作術が話題を呼んでいます。なんと、フルタイムの会社員として働きながら連載漫画家をこなし、平均して1ページあたり2~3時間、月に約30ページの作品を完成させているというのです。 この驚異的なペースに、イラストレーターやクリエイター界隈は騒然となり、「ヤバすぎる」「まさに怪物級」といった驚きの声が多数寄せられました。

この漫画家は、南儀よらさん。45歳になったばかりの彼は、約2年前に「商業漫画家になる」という目標を掲げ、同人誌制作や新人賞への挑戦を重ねてきました。そして今年、出版社との企画が実を結び、ライトノベル『サラリーマン、異世界で飯を食べる』のコミカライズで作画担当として、ついに商業漫画家デビューを果たしました。

南儀さんによれば、普段はフルタイムの会社員でありながら、連載漫画家としても活動しています。彼にとって重要なのは、「いかに時間を捻出するか」ではなく、「いかに作画時間を短縮するか」だそうです。 現在の作画スピードは「一頁平均2~3時間」とのこと。 さらに、平日でも5分程度のスキマ時間があれば、たとえキャラクター1体しか描けなくても、すぐにペンを握ることを徹底しているのだとか。 このスタイルを貫くことで、週末に時々予定が入ることがあっても、毎月約30ページのペースを維持できていると語ります。
時間配分については、時折残業はあるものの、現在は在宅勤務であること、そして家事をすべて家族が担ってくれているおかげで、本業と漫画制作を両立できていると明かしています。平日は平均して毎日1~2時間、休日に予定がなければ6~8時間ほどを作画に充てているそうです。
ただし、家庭の事情によっては1~2週間まったく作業ができないこともあるため、毎日コンスタントに制作を進められているわけではない、とも打ち明けています。

では、どうすれば1ページの作画時間を2~3時間に短縮できるのでしょうか。南儀さん曰く、その方法は至ってシンプルで、ひたすら描き続けることで、作画時の手の動きそのものを速くすることだそうです。彼が推奨する練習法は「Gesture Drawing(速写/動態速写)」。 人物のポーズや動きを大量に練習することで、人体の構造や動きへの理解度を高め、本番の作画時間を短縮することに繋がるのだといいます。
また、同人誌を制作していた頃からアシスタントは使っておらず、現在の連載もすべて一人で描き上げているとのことです。


この投稿が注目を集めると、ネット上では驚きの声が殺到。「フルタイムで働きながら連載とか、猛者すぎる!」「怪物すぎて……どんなエリートだよ……」「絵を描くだけでも無理なのに、会社員もやってるとか異次元」など、称賛と驚愕のコメントが相次ぎました。



このシェアは、多くの漫画家やイラストレーターからも共感を呼んでいます。同じく会社員と連載を両立しているというクリエイターからは、「自分も似たような状況で、1ページあたり平均2~3時間です。ただ、背景はアシスタントさんにお願いしていますが」といった声が寄せられました。

また、現在1ページあたり4~5時間かかっているという人からは、「1ページ2~3時間は羨ましい。自分ももっと効率を上げたい」と、新たな目標にするという声も上がっています。

多くのネットユーザーは、南儀さんの画風自体が「スピードを優先」して最適化されているのではないかと分析。クオリティを維持しつつ作画時間を短縮できるのは、非常に実用的なスキルだと評価しています。
そのため、漫画制作において「どこに時間をかけ、どこを簡略化するか」という取捨選択の能力もまた、非常に重要だと言えるでしょう。兼業クリエイターにとっては、1ページごとの完成度を極限まで追求するよりも、長期的に続けられる制作フローを確立することが大切だ、という意見も見られました。

もちろん、兼業で漫画制作に励む人は少なくありませんが、正社員として働きながら、たとえ作画担当のみであっても商業連載をこなすというのは、まさに超人技と言えるでしょう…。