(画像提供:ワーナー・ブラザース映画)
『レヴェナント:蘇えりし者』でアカデミー賞に輝いたアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督とトム・クルーズがタッグを組んだ、巨額製作費の終末コメディ『The Digger』が来月、日本公開を迎える。本日、試写を鑑賞したメディアや映画評論家によるSNSでの第一印象が解禁されたが、評価はおおむね厳しいものとなった。解禁前から業界では、トム・クルーズを今季の賞レース有力候補から外す動きも見られ、アカデミー賞主演男優賞の獲得は難しいとの声が上がっていた。
「『The Digger』は、なんとも評価に困る作品だ。何を伝えたいのかは理解できるし、コンセプト自体も面白い。だが観客を信頼し切れず、最後まで思い切って振り切れない。リズ・アーメッドは素晴らしく、トム・クルーズの演技も堅実だ。ただ、現実のばかばかしさがここまで無視できない状況では、それをさらに風刺するのは難しい」
「アレハンドロ・G・イニャリトゥの『The Digger』は、大胆かつ豪華なアート映画。一般の観客に迎合する作品ではないが、アカデミー会員の間では大いに注目されるだろう。特に美術の完成度と俳優陣の演技は見事だ。ただし、トム・クルーズの演技については批評家の意見が割れそう。唯一、圧巻の野外劇場シーンだけは満場一致で絶賛されるかもしれない。リズ・アーメッドも光っている」
「『The Digger』への感想はかなり複雑。好きな要素もいくつかあったし、トム・クルーズの演技もそのひとつ。でも、どうしても我慢できない部分もあった。この映画を見るまではイニャリトゥの熱心なアンチではなかったが、今では彼らの気持ちが少し分かる! リズ・アーメッドに罪はない」
「『The Digger』がよくできた映画だとは言えない。ただ、イニャリトゥとクルーズがこの映画で何を伝えようとしたのかは分かる。終盤には重大な真相の提示があるが、どんでん返しではない。それによって、この映画がどれほど狂っているかがほぼ確定する……。とにかく批評するのが難しい作品だ。CinemaScoreでは、とんでもなくひどい評価が出ると予想している」
「『The Digger』は今年一番好きな映画。ネタバレを避けて鑑賞したので、劇中のサプライズには本当に衝撃を受けた。スタンリー・キューブリックと『ブラック・ミラー』を少しずつ混ぜながら、それでも強烈なオリジナリティーを感じさせる。人間の本質をユーモラスに解剖した、シュールで奇妙な物語だ。トム・クルーズはキャリア最高の演技を見せている」
「『The Digger』は大混乱そのもの。トム・クルーズとアレハンドロ・G・イニャリトゥは、とてつもなく大胆なことに挑戦している。だが、優れた美術や、いくつかの重大な創作上の決断を最後まで貫く姿勢は評価できても、実際に機能しているものはほとんどない。クルーズは悪くないし、リズ・アーメッドは大きな見どころ。でも、なんてことだ。この映画を楽しむのは本当に難しい」
「アレハンドロ・G・イニャリトゥが笑いを生み出そうとする姿は、フランク・ゲーリー(歪んだ構造と変化に富んだ曲線で知られる建築家)が直線を引こうとしているのを見るようなものだ」
「『The Digger』の感想。この映画の問題は、自分の芸術について延々と声明を発し、自らのレガシーを振り返り続けた結果、その両方を台無しにしていること。最初から最後まで、ナルシシズムにまみれた判断ミスだ」

(画像提供:ワーナー・ブラザース映画)
出演はザンドラ・ヒュラー、ソフィー・ワイルド、マイケル・スタールバーグ、バーン・ゴーマン、リズ・アーメッド、ジョン・グッドマン、カンヌ国際映画祭男優賞受賞者のジェシー・プレモンス、そしてトム・クルーズ。実力派キャストが顔をそろえる。
あらすじ:世界で最も強大な権力を持つ男が、自分こそ人類の救世主だと証明するため、常軌を逸した旅に出る。自ら引き起こした災厄がすべてを滅ぼしてしまう前に、世界を救わなければならない。本作の脚本はイニャリトゥ、メキシコ人作家のサビーナ・バーマン、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の脚本家ニコラス・ヒアコボーネとアレクサンダー・ディネラリスが共同執筆。日本では10月9日公開予定。