『ブレイド2』(Blade II)を手掛けた名匠ギレルモ・デル・トロが、IGNのインタビューシリーズ「IGN30 Icons」に登場。ウェズリー・スナイプスがキャラクターに与えた影響を振り返り、『ブレイド』が成立したのは、スナイプス本人の唯一無二のスター性によるところが大きいと語った。

「ブレイドというキャラクターの“ブレイドらしさ”は、少なくとも50%がウェズリー・スナイプスから来ている。決して最も仕事をしやすい俳優ではなかったけど、彼がカメラの前に立つたびに、私は『これが映画スターだ』と思った」
デル・トロは、撮影の舞台裏で起きたあるエピソードも披露。当時、スタッフはブレイドのために、銃口部分に刃を備えた特殊な銃をデザインしたが、スナイプスはそれを見るなり拒否したという。
「これはブレイドには合わない。銃はクールだけど、ブレイドには合わない」。理由を尋ねると、スナイプスはこう答えたという。「ブレイド自身が武器だからだ。あんなオモチャはいらない。必要なのは、この男自身だ。この男そのものが危険なんだ。オモチャを与えすぎたら、バットモービルやバットマンのベルトみたいになってしまう。それはブレイドじゃない」。その言葉を聞いたデル・トロは、「こいつ、本当に分かっているな」と確信したそうだ。

デル・トロは笑いながら、スナイプスは50%どころか、「100%」ブレイドというキャラクターの魂を作り上げた存在だと絶賛。一方で、第1作を監督したスティーヴン・ノリントンの功績も高く評価し、『ブレイド』がスーパーヒーロー映画に、より尖った反骨精神あふれるスタイルを持ち込んだと語った。
「スティーヴン・ノリントンの『ブレイド』がなければ、『マトリックス』も『X-MEN』も生まれなかったと思う。彼らが成し遂げたことは、映画史における大きな節目だった」
さらにデル・トロは、『ブレイド2』と『パシフィック・リム』が、撮影中に最も楽しめた2作品だったことも告白。それには当時、初めてレッドブルを飲み始めたことも関係していたのかもしれない。まだ適量というものを知らなかったそうだ。
「だから当時は、1日にレッドブルを40缶くらい飲んでいた。冗談じゃないよ」とデル・トロ。箱単位で注文し、現場のエキストラたちにも配っていたという。
デル・トロによると、当時はまるで「コカイン漬けの映画」の中にいるようなハイテンションで、「来い! 行くぞ!」と叫び続けていたという。その後アメリカに戻ると、医師から「1日4缶以上は飲んではいけない」と注意されたそうで、当時の量を振り返りながら、「俺は1日40缶飲んでいたんだ。俺の血管、よく無事だったな!」と笑い飛ばした。
via: IGN