Rockstar Gamesはこのほど、『Game Informer』を通じて『グランド・セフト・オートVI』(Grand Theft Auto VI)の新情報を大量に公開した。レオナイダ州の動物や生態系、天候、サイドクエストの詳細に加え、公式から披露された12枚の最新ゲーム画像には、これまで十分に紹介されていなかった数々のディテールが隠されている。
キャラクターの日焼けやそばかす、部位ごとの体重増加から、動的な天候によって残る水たまり、飛行機が巻き上げた土ぼこりでせき込むNPCまで。今回の画像からは、Rockstar Gamesが「世界のシミュレーション」をいかに重視しているかが伝わってくる。ただし、一部のゲーム要素は画像を基にメディアが推測したものにすぎず、正式な機能かどうかは今後の発表を待つ必要がある。
▌バイカーギャングが登場 建物の外も中もさらにリアルに
画像のひとつには、レオナイダ州のバイカーギャング「First Chapter」が再び登場している。『Game Informer』によると、このギャングはアンブロシア一帯で大きな勢力を持っており、画像では主人公ジェイソンが銃を構えた複数のメンバーから逃げる姿を確認できる。



「The Thirsty Wolf」というバーは、First Chapterの拠点のひとつらしい。店内には木を基調とした内装のほか、ビール、ビリヤード台、ネオンライトなど、膨大なディテールが盛り込まれている。Rockstar Gamesの開発責任者アーロン・ガーバットは、本作の建物について「外観も内装も、これまで以上にリアルになっている」と説明。単に街の規模を拡大するだけでなく、屋内環境の作り込みも強化していることがうかがえる。
ギャングメンバーの制服には階級を示すワッペンも確認でき、そのうちのひとりには「Sergeant-at-Arms」と記されている。現実のモーターサイクルクラブでは、主に規律や安全を担当する役職であり、各ギャングのNPCに明確な組織構造が設定されている可能性もありそうだ。
▌日焼けやそばかすまで再現 脂肪は部位ごとに増える可能性も
今回の画像で特に注目を集めているのが、キャラクターの外見に関するディテールだ。バイカーギャングのメンバーは顔が明らかに日焼けしており、肌が赤くなっている一方、サングラスで隠れていた目の周囲だけは元の肌色を保っている。
別の女性NPCにはそばかすも確認できる。Rockstar Gamesは『GTA 6』のキャラクターについて、肌の日焼けやほくろなど、さまざまな特徴が表現されることを明らかにしている。
ダイナミックアート部門のバイスプレジデントを務めるマイケル・ケインは、各地域のコミュニティーに根付いたタトゥー文化にも「尋常ではないほどの注意を払った」と説明。地域や集団ごとに、その土地の文化に合ったデザインを採用しているという。ゲーム内でタトゥーショップを利用できることも確認されており、NPCに施された一部のデザインは、ジェイソンやルシアにも使用できるかもしれない。
さらに『GTA 6』には、シリーズ史上最も多彩な体形が登場する。Rockstar Gamesによると、キャラクターが太る際は全身が単純に大きくなるのではなく、胸、腹、さらには尻など、部位ごとに脂肪が蓄積する可能性があるという。反対に、ジムへ通えば筋肉のラインが発達し、体つきが目に見えて変化するようだ。
▌スマホのSNSは閲覧専用? ジョギングと着替えシステムにも謎
『GTA 6』の第1弾トレーラーにはTikTok風の縦型動画が大量に登場していたが、『Game Informer』は今回、シリーズでおなじみのスマホ機能「スナップマティック」が正式に復活すると報じた。
ジェイソンとルシアは犯罪者であるため、できる限り証拠を残さないようにする必要がある。現時点の情報では、プレイヤーはSNSの投稿を閲覧できるものの、自分から公開投稿することはできないという。ただし、カメラによる撮影機能は存在し、最新画像には一眼レフカメラを使うNPCも登場している。過去作にあった写真撮影や偵察機能が再び採用される可能性もある。
別の画像では、ジェイソンとルシアがスポーツウェア姿でカラガ山国立公園をジョギングしている。これはカップル向けのアクティビティーがさらに増えることや、シチュエーション別のコーディネートをあらかじめ用意できるワードローブ機能の存在を示しているのかもしれない。
この機能について公式からの発表はないが、マイケル・ケインは『GTA 6』にシリーズ史上最多の衣装とアクセサリーが登場すると説明している。素材もよりリアルになり、フロリダならではの文化や流行が色濃く反映されるという。
▌狩猟、釣り、ダイビング 武器のカスタマイズもさらに奥深く
現時点で確認されているアクティビティーには、ベースジャンプ、カヤック、ホバークラフト、トレーニング、ミニゴルフ、スキューバダイビング、ビリヤード、動物園巡りなどがある。さらに「狩猟」も重要なサイドクエストになるという。
グラスリバーズの湿地帯を写した画像には、カニやロブスターの捕獲に使われるかごが登場する。Rockstar Gamesは釣りが可能になることを明らかにしているが、こうした器具を使った本格的な漁まで楽しめるかどうかは分かっていない。
別の画像では、ジェイソンがライフルを手に鹿の群れを追跡している。そのゲームプレイは『レッド・デッド・リデンプション2』を強く思わせるものだ。ゲーム内の特別な動物は「レア」「発見対象」「伝説級」など、複数のカテゴリーに分類される。
武器システムもさらに進化している。ジェイソンのライフルには森林迷彩が施され、ルシアが持つM4にはサプレッサー、レッドドットサイト、フォアグリップが同時に装着されている。武器のアタッチメントや外観のカスタマイズは、過去作以上に奥深いものになりそうだ。
▌動物は170種以上 生き物ごとにリアルな行動を再現
Rockstar Gamesは、『GTA 6』に170種以上の動物が登場することを明らかにしている。その内訳には、60種以上の鳥類と30種の陸生哺乳類が含まれる。
公開済みの画像では、飼い犬、アリゲーター、雄鹿、雌鹿、カモメ、カモ、ハトなどを確認できる。2羽のハトがごみの山をあさって餌を探す様子も描かれており、動物たちは単なる背景ではなく、それぞれ現実の習性に沿ったAI行動を備えている可能性が高い。
すでに発表されている動物園、狩猟、伝説級の生物といった要素を踏まえると、『GTA 6』の自然環境は単なる背景にとどまらず、探索やサイドクエストそのものに深く組み込まれることになりそうだ。
▌豪雨の後には水たまりが残る フロリダの天候を動的に再現
Rockstar Gamesは今回、『GTA 6』に本格的な動的天候システムが搭載されることも正式に認めた。ライティング&レンダリング部門のアート担当バイスプレジデント、オーウェン・シェパードによると、ゲームには完全に動的な雲が導入され、局地的なにわか雨、熱帯低気圧、さらにはハリケーンまで発生する。これにより、目まぐるしく変化するフロリダの気候を再現するという。
画像のひとつでは、飛行機が巨大な雷雲へ向かって飛んでおり、空には稲妻も走っている。雨は天候が回復した瞬間に消えるわけではなく、地面には濡れた跡や水たまりが残り、その後も周囲の景観に影響を与え続ける。
つまり『GTA 6』の天候は、晴れと雨を単純に切り替えるだけの仕組みではない。絶えず変化し、ゲーム世界に痕跡を残していくシミュレーションシステムに近いものとなる。
▌飛行機が巻き上げた土ぼこりでNPCがせき込む 生活レベルまで世界をシミュレート
Rockstar Gamesの野心が最もよく表れているのは、一見すると何の変哲もない柑橘農園の画像かもしれない。「Tucker’s Citrus Farms」と書かれた農園では、作業員が実際にオレンジを収穫し、果物を箱詰めする姿が確認できる。この農園はレオナイダ州とグロリアナ州の境界に位置し、現実のフロリダ州とジョージア州の州境に相当する場所だ。レオナイダ北部の田園地帯らしい特色が、より鮮明に表現されている。
さらに注目したいのが、画面上部を低空飛行する飛行機だ。機体が大量の土ぼこりを巻き上げると、ひとりのNPCがせき込み、別の人物はほこりを吸い込まないように身をかがめている。
これが宣伝用画像のためだけに用意された演出でないとすれば、『GTA 6』の環境物理は「飛行機が植物や土ぼこりを巻き上げ、その粒子にNPCが反応する」というレベルにまで達していることになる。
ギャング文化、キャラクターの肌や体形、動物の生態系から、天候、農園、環境の変化に対するNPCの反応まで。今回の画像が本当に見せているのは、個々のゲーム要素の巨大さではないのかもしれない。Rockstar Gamesは、プレイヤーが介入しなくても自ら動き続ける世界として、レオナイダ州を作り上げようとしているのだ。
ただし、画像から示唆されたシステムのうち、実際のゲームにどこまで完全な形で実装されるのかは、『GTA 6』の発売後に確かめるしかない。
via: Game Informer