(画像提供:ワーナー・ブラザース映画)
トム・クルーズ(Tom Cruise)が主演し、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(Birdman)のアカデミー賞受賞監督アレハンドロ・G・イニャリトゥ(Alejandro González Iñárritu)が手がけた『DIGGER/ディガー』(Digger)が、今週から各国で順次公開されている。批評家レビューも早い段階から解禁されていたが、評価は真っ二つ。特に欧米では厳しい意見も相次ぎ、Rotten Tomatoesの批評家支持率は現在52%と、「Fresh」認定の基準に届いていない。
懸念材料は批評だけではない。北米公開初週末の興行収入は当初1000万ドル未満と予測され、最終的にも800万ドルにとどまった。製作費は1億4000万~1億8000万ドルと報じられており、トム・クルーズ主演作、それもこれほどの巨額製作にとっては、明らかな危険信号だ。
こうした状況を受け、配給元のワーナー・ブラザース映画は異例の宣伝戦略に打って出た。ここ数日で公開されたプロモーション映像には、酷評へ真正面から反応するような文言が盛り込まれ、観客に「批評だけで判断しないでほしい」と訴えかけている。
これらの宣伝映像(上記リンク参照)では、Rotten Tomatoesの批評家支持率や否定的なレビューの一節をあえて大きく表示し、それにトム・クルーズ演じる主人公のセリフを組み合わせている。クルーズが演じるディガー・ロックウェルは石油王で、その振る舞いは劇中でも世間から激しく批判される。しかしディガーは批判を恐れず、「なあ、あんな連中、クソくらえ!(You know what? Fuck those people!)」「どちらを信じるかは、あなたが決めろ!(You decide which!)」などと言い放つ。映画本編のセリフを、そのまま現実の酷評へ切り返す言葉として利用した格好だ。