漫画『満州アヘンスクワッド』連載再開と同時にアニメ化決定 昭和12年の満州を舞台に描くクライムサスペンス

門馬司さんが原作、鹿子さんが作画を手掛ける漫画『満州アヘンスクワッド』。2025年11月に鹿子さんが病気のため亡くなり、長期休載となっていましたが、9月末には新たな展開が発表されました。鹿子さんが漫画『キングダム』の制作現場でアシスタントを務めていた当時の兄弟子にあたる漫画家・ツルシマさんが作画を引き継ぎ、10月5日発売の『週刊ヤングマガジン』で連載が再開されています。

連載再開にあわせて、原作者の門馬司さん、作画を引き継いだツルシマさん、鹿子さんのご家族によるコメントも公開。さらに『満州アヘンスクワッド』のアニメ化も正式に発表されました。制作スタジオやスタッフ、キャストなどの詳細は、今後公式サイトなどで発表される予定です。

『満州アヘンスクワッド』は、昭和12年(1937年)の満州を舞台にしたクライムサスペンス作品です。主人公は、戦地で右目の視力を失った関東軍兵士・日方勇。病に苦しむ母を救うため、アヘンの密造に手を染めたことから、勇自身、そして満州の運命までもが大きく狂い始めます。

2020年4月に講談社の『コミックDAYS』で連載がスタートし、2021年9月から『週刊ヤングマガジン』へ移籍。コミックスの累計発行部数は350万部を突破しています。

待望の連載再開とともに、まさかのアニメ化決定というビッグニュースも到着しました。放送時期が明らかになるのはまだ先になりそうですが、映像化を待ち望んでいたファンにとってはうれしいサプライズです。

歴史的背景や題材を考えると、映像化のハードルは決して低くない作品です。それだけに、濃密で容赦のない『満州アヘンスクワッド』の世界が、アニメでどのように描かれるのかにも期待が高まります。

アニメ化決定と連載再開を記念し、10月11日までヤンマガWebとコミックDAYSでは、全217話を無料公開するキャンペーンも実施されています。

今回作画を引き継いだのは、鹿子さんが『キングダム』の制作現場でアシスタントを務めていた当時の兄弟子である漫画家・ツルシマさんです。ツルシマさんは当時を振り返り、「鹿子はアシスタントの後輩として仕事場にやってきました。二人とも仕事場から遠い場所に住んでいたので、アシスタント時代はよくそのまま泊まり込んでいました。」とコメント。仕事だけでなく、一緒にゲームをしたりテレビを見たりと、家族以上に長い時間をともに過ごしていたそうです。「私にとって鹿子は、偉大な父親のもとで一緒に育った弟のような存在でした。」と、その関係を語っています。

編集部から『満州アヘンスクワッド』を引き継いでほしいと打診された際、ツルシマさんは大きく戸惑ったといいます。「彼を失ったことは、私にとって耐え難い出来事でした。後継者として描き続けることは、その思いとずっと正面から向き合い続けるということです。それは、とてもつらいことだと思いました。」

さらに、「『満州アヘンスクワッド』は、多くの人が力を注いで育ててきた作品です。そこに自分の筆跡を残してよいのだろうか」という迷いもあったそうです。しかし、編集部から「すぐに答えを出さなくてもいい。時間をかけて考えてほしい」と伝えられたことで、鹿子さんが生前に成し遂げたかったことを、自分なりの形で支えられないかと考え始めました。

そして最後には、「自分の力が及ばなくても、この後継者という役目を引き受けることが、今の自分にできることかもしれない」と決意し、再びペンを手にしました。「自分の持てる力をすべて注ぎ込んでも、まだ足りないと感じます。私にとって『満州アヘンスクワッド』とは、それほど大きな作品です。」

ツルシマさんは、原作の門馬さんや編集部、作品を築いてきたスタッフ、鹿子さんの家族や友人にも感謝を伝えています。最後に読者へ、「何より読者の皆さまに向けて、一筆一筆に思いを込めて描いていきます。この物語の最後まで、一緒に見届けていただけたら幸いです。これからもよろしくお願いいたします。」と呼びかけました。

原作者の門馬司さんも、鹿子さんと最後に会った際のことを明かしています。そのとき鹿子さんは、もし自分に何かあったとしても、作品を続けてほしいと話していたそうです。「正直に言えば、最初は不可能だと思いました。」

鹿子さんが生み出した世界を再現できる人がいるのか、これほど重い責任を引き受けてくれる人が本当にいるのか。連載再開は極めて難しいと考えていたといいます。しかし、ツルシマさんが描いた『満州アヘンスクワッド』を目にした瞬間、その思いは変わりました。「『物語が本当に続いている』と胸を打たれたときのことを、今でもはっきり覚えています。」

門馬さんは、鹿子さんの意志がしっかりと受け継がれ、作品を未来へつなげられることを心から幸せに感じているとコメント。「私たちにバトンを託してくれた鹿子先生、そして、そのバトンとすべてを背負ってくれたツルシマ先生に応えるため、私も全力で『満州アヘンスクワッド』を作っていきます」と決意を語っています。

読者に対しても、これからの『満州アヘンスクワッド』を引き続き応援してほしいと呼びかけました。

鹿子さんのご家族からもコメントが寄せられました。鹿子さんは生前、漫画家を自らの「天職」と考えていたといい、大切に描き続けてきた作品の連載が再開されることに、家族一同、深く感謝していると伝えています。

ご家族は、「鹿子は家族の将来を案じるのと同じように、『満州アヘンスクワッド』の未来をずっと気にかけていました。」とコメント。鹿子さんの意志を尊重した門馬さん、連載再開に尽力した編集部、そして葛藤を抱えながらも重い責任を引き受け、作品を描き続けることを決断したツルシマさんへ、心からの感謝を伝えました。

原泰久さんのもとでアシスタントをしていた時代から、鹿子さんと長い時間をともに過ごしてきたツルシマさんが作品を引き継ぐことについて、ご家族は「鹿子は今、どのような思いでこの光景を見ているのでしょうか。」と胸の内を明かしています。今も鹿子さんが亡くなった事実を完全には受け止めきれない一方で、鹿子さんが生きた証しが受け継がれ、物語が未来へ進んでいくことを、とてもうれしく感じているそうです。

最後に、これまで『満州アヘンスクワッド』を支えてきたすべての読者へ感謝を伝え、「今後、さらに多くの方にこの作品を知っていただけたら幸いです。私たち家族も一人のファンとして、この先の物語を楽しみにしています」とコメントしました。

『満州アヘンスクワッド』のファンにとって、物語が再び動き出したこと自体が何よりの朗報です。さらにアニメ化も決まり、作品を最後まで未来へつなごうという強い思いが伝わってきます。今後発表されるアニメの続報はもちろん、ツルシマさんが受け継いだ新たな連載からも目が離せません。


via: X@【公式】『満州アヘンスクワッド』