(画像提供:ソニー・ピクチャーズ)
第1作で脚本を手がけたアーロン・ソーキン(Aaron Sorkin)が、デヴィッド・フィンチャー(David Fincher)に代わって監督を務める『ソーシャル・ネットワーク』(The Social Network)の第2作『ソーシャル・レコニング』(The Social Reckoning)が、今週末に全米公開を迎える。一足先に本編を鑑賞したメディアや映画評論家の第一声も解禁された。現時点では、まずまず、あるいは平均以上の続編ではあるものの、驚くほどの出来ではないという評価が大勢を占めている。
「『ソーシャル・レコニング』が劇中で批判しているのと同じ過ちを犯しているのは、なんとも皮肉だ。予想通り、デヴィッド・フィンチャーの魔法は失われ、一部の演技もひどい。総じて大した映画ではなく、感想としては……まあ、悪くはない、といったところ」
「『ソーシャル・レコニング』は『ソーシャル・ネットワーク』ほどの傑作ではないが、それでも夢中にさせられた。ゆっくりと着実に物語を積み上げ、ちょうどいい熱量のクライマックスへと突き進んでいく。巧妙とは言えないものの、アーロン・ソーキンによる前作のFacebook解剖と対をなす作品として、釣り合いは取れている」
「実のところ、私は『ソーシャル・レコニング』をかなり気に入った。アーロン・ソーキンが、映画で重要なのは何より脚本とキャストだと熟知しているからだ。今回扱われるテーマも、Facebook誕生の物語に負けないほど面白い。『ソーシャル・ネットワーク』ほどではないかもしれないが、それでも非常に優れた作品だ」
「アーロン・ソーキン監督の『ソーシャル・レコニング』は、『大統領の陰謀』級の緊迫感を持つ作品だ。今や失われつつある現場取材のジャーナリズムをたたえ、観終わった後にはFacebookを退会したくなる。マーク・ザッカーバーグにも容赦のない評価を突きつけている」
「『ソーシャル・レコニング』は、引き込まれるうえに考えさせられるジャーナリズムドラマ。まさにアーロン・ソーキンの得意分野だ。ジェレミー・ストロングは鮮烈で、ジェレミー・アレン・ホワイトとマイキー・マディソンの間にも終始、火花が散っている。ソーキンの最高傑作とまではいかないが、時代との重なりは強まる一方で、背筋が寒くなる」
「『ソーシャル・レコニング』は、そもそも『ソーシャル・ネットワーク』と結び付けて宣伝すべき映画ではなかった。それによって期待値が上がりすぎただけでなく、作品の本質までゆがめられている。これは政治映画であり、ほかのどの作品よりもアーロン・ソーキンの『ニュースルーム』に近い。ジェレミー・アレン・ホワイトはキャリア最高の演技を見せ、ソーキンの脚本も絶頂期の水準を保っている。
ただし、ジェレミー・ストロングが演じるザッカーバーグは、政治風刺漫画のキャラクターのようだ。妙な話だが、この人物を丸ごと削ったほうが映画は面白くなったと思う。決して駄作ではない。しかし、史上最高の伝記映画の一本とされる作品の精神的続編として期待されたことが、足かせになっている」
「『ソーシャル・レコニング』は及第点のジャーナリズムドラマだが、より完成度の高い前作の影に隠れる運命にある。まずまずの脚本に、まずまずの演出。ストロングとマディソンの堅実な演技を除けば、特に際立ったところはない。ソーキンは過去にもっと優れた作品を書いているが、それでも考えさせられる映画ではある」
「私の中で『ソーシャル・レコニング』は『ソーシャル・ネットワーク』と肩を並べる。さらに物議を醸しそうなことを言えば、この映画のほうが存在意義は大きい。アーロン・ソーキンは調査報道『フェイスブック・ファイル』を怒りに満ちた映画へと作り変え、問題を知りながら放置していた企業を告発した。表現の自由をめぐる議論の本質は、単純な答えだけでは片づけられない。だが、ソーキンが用いる比喩は核心を突いている。情報はすでに公開されているのだから、この映画は作られるのが遅すぎたという声もある。しかし、公開されていることと、世間に認知されていることは同じではない。
マイキー・マディソンは、悪意ではなく善意から真実を告発する人物を見事に演じている。ジェレミー・ストロングのザッカーバーグは、確かに少し大げさで風刺漫画のキャラクターのようだが、それでも私は納得させられた。映像がテレビドラマのように安っぽいのも事実だ。ただ、ここまで重要な問題を扱っているのに、誰が映像の質など気にするだろうか? 鑑賞前の私は、これらの問題についてほとんど知らなかった。だが観終わった後は、関連記事を読む手が止まらなくなった。今年観た映画の中でも屈指の引力を持つ一本であり、鑑賞後も怒りが収まらない」

(画像提供:ソニー・ピクチャーズ)
『ソーシャル・レコニング』には、マイキー・マディソン(Mikey Madison)、ベティ・ギルピン(Betty Gilpin)、ビリー・マグヌッセン(Billy Magnussen)、ジェレミー・アレン・ホワイト(Jeremy Allen White)、ビル・バー(Bill Burr)、ウンミ・モサク(Wunmi Mosaku)らが出演。さらに、前作でジェシー・アイゼンバーグ(Jesse Eisenberg)が演じたFacebook創業者マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)役を、ジェレミー・ストロング(Jeremy Strong)が引き継ぐ。
物語の中心となるのは、2021年に『ウォール・ストリート・ジャーナル』でFacebookの内部事情を暴いた一連の調査報道『フェイスブック・ファイル』を手がけた記者ジェフ・ホロウィッツ。ジェレミー・アレン・ホワイト(ジェフ・ホロウィッツ役)、マイキー・マディソン(情報を提供したデータエンジニア、フランシス・ホーゲン役)が出演する。全米で2026年10月9日公開予定。