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ギレルモ・デル・トロ(Guillermo del Toro)とジェームズ・キャメロン(James Cameron)。この2人のオスカー監督が数十年来の親友であることは、映画ファンならご存じだろう。しかもキャメロンは、デル・トロにとって人生の恩人でもある。1997年、デル・トロの父親が犯罪者に誘拐され、家族は人質を取り戻すために100万ドルの身代金を要求されたのだ。
当時のデル・トロには、それほど巨額の蓄えがなかった。事件を知ったキャメロンは、ためらうことなく100万ドルを貸し、さらに25万ドルを投じて交渉の専門家を雇った。最終的にデル・トロの父親は無事に帰宅したものの、誘拐犯はいまだ逮捕されておらず、身代金も戻ってきていない。

(画像:ロサンゼルス・タイムズ)
この事件はデル・トロに大きな影響を与え、メキシコで暮らしていた家族全員を米国へ移住させるきっかけとなった。ただし、父親だけはその後もメキシコに住み続けることを強く望んだという。
そして現在、デル・トロはこの体験を映画化しようとしているようだ。『パンズ・ラビリンス』(El laberinto del fauno)の公開20周年を記念した4K修復・3D版の再上映をPRする中、『ロサンゼルス・タイムズ』(LAT)のインタビューに登場。同作の完成後、長らくメキシコで映画を撮っていないことを問われると、いつか故郷で撮影したい脚本のアイデアがあると明かした。「どうしても撮りたい物語があるんだ。ただし、ファンタジーではなくドラマとして作りたい。いつか映画にしたい、素晴らしい物語がある。ひとつの誘拐事件を、被害者、誘拐犯、そして今はまだ明かせないもうひとりの人物という、3つの視点から描く作品になる」。デル・トロは自身の体験が基になっているとは明言していない。とはいえ、この脚本があの事件から一切影響を受けていないとは、誰も考えにくいだろう。