漫画家・奥浩哉、『還暦姫』完結後の引退を正式発表 「もう充分描いたので……」

『GANTZ』『いぬやしき』『GIGANT』などで知られる漫画家の奥浩哉さん。デビューから30年以上にわたって第一線を走り続けてきましたが、以前からインタビューで引退を考えていることを明かしていました。

そして10月12日、自身のXを更新。現在『ビッグコミックスペリオール』で連載中の最新作『還暦姫』を最後に、漫画家業から引退すると正式に発表しました。もう充分に描き続けたとして、そろそろ筆を置く時が来たとの思いをつづっています。

奥さんは10月12日、自身のXに「もう充分描いたので、還暦姫で引退します!」と投稿。デビュー以来手がけてきた『変[HEN]』『HEN』『01 ZERO ONE』『GANTZ』『め~てるの気持ち』『いぬやしき』『GIGANT』『還暦姫』など、歴代作品の画像も添えています。

実は以前、講談社のウェブメディアによるインタビューでも、引退への思いを次のように語っていました。

もう充分です。漫画を描き続けるだけの気力が残っていません。創作意欲が完全になくなったわけではありませんが、物語を考え、作画し、それを継続していくには、途方もない気力と体力が必要です。

しかし、今の自分にはもう、そのすべてを続ける力がありません。連載中の『還暦姫』は、漫画家としての「終活」にあたる作品です。登場するおじさんたちには、僕自身を含むクリエイターの姿を重ねています。主人公に選ばれたおじさんが、これからどう生きるのか。その姿を見せたいと思いながら描いています。宇宙人もUFOも登場しませんが、ぜひ最後まで見届けてください。

突然の引退宣言を受け、ファンからは「いつか描きたくなったら、不定期の短編だけでも読めたらうれしい」との声も。ところが奥さんは「お願いだから、今度こそ引退させて……」と返信し、偽らざる本音をのぞかせています。

長きにわたって活動してきた奥さんだけに、作品とともに青春時代を過ごし、そのまま大人になったファンも少なくありません。引退発表には惜しむ声とともに、数々の作品を世に送り出してきたことへの感謝や、ねぎらいのコメントが寄せられています。

また、『還暦姫』は全何巻になる予定なのか、すでに構想が決まっているのかと尋ねられると、奥さんは「10巻くらいになると思います。」と回答しました。

『還暦姫』の単行本は現在、第2集まで発売中。予定どおり全10集前後になるのであれば、完結まではまだしばらく時間がありそうです。その頃になっても決意は変わらないのか、それともまさかの展開が待っているのか。まずは物語の行方を最後まで見届けたいところです。