『ドラゴンクエスト』シリーズの生みの親として知られるゲームデザイナーの堀井雄二氏が、AIを使ったゲーム制作に挑戦。その体験を自身のXで公開しました。かつては物語からグラフィック、プログラムまで、すべてを自分で作る必要がありましたが、今ではAIに指示を出すだけで、絵やプログラムの知識がなくても、1人で短時間のうちに一定水準のゲームを形にできると語っています。
しかも、今回のゲームにかかった制作時間はわずか約30分。投稿にはAI利用への批判よりも、今なお新たな技術に挑み続ける堀井氏の姿勢を称賛する声が多く寄せられ、大きな反響を呼びました。

堀井氏は10月11日の投稿で、かつてPC用ゲーム『ポートピア連続殺人事件』を制作した際には、物語、グラフィック、プログラムのすべてを自ら手がけ、1人でゲームを完成させたと振り返りました。
(『ポートピア連続殺人事件』は、堀井雄二氏が自らデザインし、1983年に発売された推理アドベンチャーゲームです)

しかしAI技術が進歩した現在では、絵が描けず、プログラミングができなくても、文章で指示を出せばAIのサポートを受けながらゲームを制作できます。堀井氏もこの進化に驚きを示し、今回公開した『取調室の小宮』は、制作開始から完成まで約30分だったことを明かしました。
シンプルで難易度も控えめな作品ですが、実際に遊んだユーザーからは「仕掛けが面白い」と好評。短編ながら、つい試したくなる味わい深い一本に仕上がっています。
投稿が公開されると、堀井氏自らAIによるゲーム制作を試したことに、多くのユーザーが興奮。伝説的なゲームクリエイターが新技術を使いこなす姿に、胸が熱くなったという声も寄せられました。

かつて『ポートピア連続殺人事件』を1人で完成させた堀井氏が、今度はAIを駆使してゲームを作る――この展開だけでも激アツです。わずか30分で作品を完成させ、誰でも遊べる形で公開した行動力にも、称賛の声が相次ぎました。


実際にゲームへ挑戦したプレイヤーからは、「かなり面白かった」「2回目でようやくクリアできた」といった感想も。中にはS評価を獲得したプレイヤーもおり、AIの制作能力が注目されただけでなく、ゲームとしてもしっかり楽しめる作品になっていることがうかがえます。

堀井氏のチャレンジを称賛する一方で、今回の出来事をきっかけに、AIがゲーム業界へ与える影響について考察する声も上がっています。
WebサービスやAIアプリの開発者からは、これまで各工程を自ら担っていたクリエイターも、今では指示を出すだけでアイデアを素早く作品へ落とし込めるようになり、ゲーム制作の在り方そのものが変化しつつあるとの指摘も。制作のハードルが下がるほど、「プレイヤーに何を体験してほしいのか」を明確に考えられるかどうかが、作品の個性を左右するポイントになるのかもしれません。

また、堀井氏の作品が人を引きつける理由は、ゲームシステムだけでなく、クリエイター自身の強烈な個性にあるという意見も寄せられました。『ドラゴンクエスト』シリーズでは、堀井雄二氏、鳥山明氏、すぎやまこういち氏らが、それぞれの才能を発揮することで唯一無二の魅力を築き上げています。こうした作家性は、AIだけで簡単に再現できるものではありません。

堀井氏によるAIゲーム制作への挑戦と、それを実際に遊んだプレイヤーの反応からは、AIツールによってゲーム制作がますます身近になっていることが伝わってきます。
とはいえ、技術によって制作のハードルが下がっても、クリエイターの経験や発想、個性の重要性が薄れるわけではありません。新たなツールをどう使いこなし、アイデアを本当に面白いゲームへ昇華させるのか。そこにこそ、AI時代のゲーム制作における最大の注目ポイントがありそうです。