【レビュー】S.H.Figuarts アイアンマン(テック・オン・アベンジャーズ)――清水栄一氏が描く、もう一人の鋼鉄の戦士!

これまでもS.H.Figuartsのアイアンマンシリーズは数多くリリースされてきましたが、そのどれもが素晴らしい完成度でした。今回、清水栄一氏のデザインによって生み出されたこのアイアンマンは、その名こそ同じですが、全く新しいトイとして捉えるべき逸品です。非常に新鮮かつ理想的な手触りを実現した本作の魅力を、以下で詳しくレビューしていきます。

秀逸なデザイン、いつまでも見飽きないプロポーション

コミック版『ULTRAMAN』でおなじみの清水栄一氏がデザインを手がけた本作は、どことなく氏の描くULTRAMANの雰囲気も感じさせます。しかし、アイアンマンの核となるデザイン要素はしっかりと押さえられており、誰もが一目で「アイアンマン」だと認識できるでしょう。力強いライン、硬質な外観、そしてシャープなエッジが際立つデザインは非常に秀逸で、メカニカルな魅力に溢れています。また、玩具としての塗装も一級品で、じっくりと鑑賞する価値があります。

驚異の可動域で、決めポーズも思いのまま

人型をベースとしたデザインのため、可動時にパーツが干渉することはほとんどありません。この恩恵を最大限に活かし、設計者は極めて高い可動性能をフィギュアに与えました。特に腰部の可動範囲は特筆すべきものがあります。足首の可動がやや物足りない点はありますが、それを補って余りある素晴らしい完成度です。

関節の保持力も良好。ポージングがビシッと決まる

本アイテムは高い可動性を誇るだけでなく、関節の保持力も絶妙です。硬すぎて破損が怖いということも、緩すぎてポーズが維持できないということもありません。非常に安定してポージングが可能で、ぐらつく心配は無用です。もちろん、頻繁に動かした場合の耐久性や個体差については、今後の検証が必要でしょう。

プレイバリューを高める武装とエフェクトパーツ

武装については、アイアンマン・アーマーそのものが兵器ですが、手足に装着可能なリパルサーエフェクトが各2個付属します。光を当てるとエフェクトパーツの見栄えはさらに良くなります。もう一つの目玉が「DH-10」モードへの換装ギミックです。マスク、ショルダーアーマーを交換し、左腕に大型キャノン、両脛に排熱口を備えたユニットを追加。そして背部には『機動戦士ガンダム00』の「ダブルオーライザー」を彷彿とさせる大型のバックパックを装着します。このバックパックは一部が可動しますが、分離ギミックはなく、あくまで背負った状態でのディスプレイがメインとなります。

バックパックには3つの噴射エフェクトを取り付け可能。左腕の大型キャノンも、砲口パーツを差し替えることでエフェクトパーツを装着できます。

もう一点付け加えると、換装パーツはどれもポロリしにくく、遊びながらパーツを拾い集めるようなストレスは大幅に軽減されるでしょう。

既存のS.H.Figuarts アイアンマンとの比較

参考までに、手元にあった既存のS.H.Figuarts アイアンマン(今回はマーク85をチョイス)と並べてみました。それぞれに異なる魅力があり、映画版のマーク85はより人型に近く、曲線的なラインが特徴です。一方、今回の清水栄一氏版は、メカニカルなアーマー感が前面に押し出されたデザインとなっています。

多数の長所がある一方で、気になった点も

付属のスタンドはやや使いにくい

おそらくプロポーションの美しさを優先したためか、フィギュア本体にはスタンド接続用の穴がありません。その代わりに専用スタンドが付属するのは嬉しい配慮ですが、接続穴がないため、クリップ式のアームと股間を支えるパーツで保持する仕様になっています。しかし、この股間を支えるパーツがポージングの際に大きな制約となってしまい、様々なポーズで飾りたいユーザーにとっては扱いにくいと感じるでしょう。そのため、今回の撮影では手持ちの別売りスタンドを使用しました。

エフェクトパーツのサイズが少し小さい

少し残念だったのは、付属のエフェクトパーツがすべてクリアブルーで統一されており、サイズもやや小ぶりな点です。装着してもあまり目立たないことがあるため、もう少しボリュームがあれば、より迫力が増したのではないかと感じます。

大腿部と腰部アーマーの干渉

パッケージ写真のような片膝立ちのポーズを取らせるには、各関節をかなり調整する必要があります。その際、特に公式サンプル写真のポージングを再現しようとすると、左の太ももが腰部アーマーと擦れて塗装が剥げてしまう可能性がありますので、注意が必要です。

交換用手首の種類が少ない

交換用手首は「握り拳」「平手(小)」「平手(大・エフェクト付き)」の3種類のみです。特に「平手(小)」は指の開き方がやや中途半端で、ポージングの際に少し使いづらさを感じました。とはいえ、これらは些細な点ではあります。

欲を言えば、素顔パーツも欲しかった

もし可能であれば、トニー・スタークの素顔パーツも付属していると、さらにプレイバリューが広がったでしょう。デザインはコミック版のもので十分です。(もっとも、リアルな人物の顔の造形に関しては、バンダイの技術力にはあまり期待しない方が精神衛生上良いかもしれませんが……。)

総評として、非常に個性と魅力にあふれたアイテムです。清水栄一氏が描く『ULTRAMAN』などのデザインラインが好きなら、このアイアンマンも間違いなく楽しめる傑作と言えるでしょう。

その他の写真はこちら。

※この記事は外部からの投稿記事であり、当サイトの公式な見解を示すものではありません。内容に疑義や問題がある場合は、お問い合わせ窓口よりお知らせください。