現在絶賛放送中、アニメ『BLEACH』の最終章となる『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』。先週放送された第31話では、藍染惣右介が「破道の九十・黒棺」を披露する激アツなシーンが描かれ、多くのファンがこのカリスマ悪役の魅力を再認識させられました。
そんな中、公式サイトにて11月9日、藍染惣右介役の声優・速水奨さんのスペシャルインタビューが公開! 御年66歳の大ベテランが、藍染というキャラクターやアフレコについてどのように考えているのか、ファン必見の内容となっています。

以下にインタビューの一部を抜粋してご紹介します。
——藍染惣右介というキャラクターの魅力を、一言で表すとしたら?
速水奨さん:それはズバリ「ツンデレ」でしょうね。一護との戦いの中に、実は藍染なりの“愛”があると思うんです。まるで一護を導いているかのような。だから、一護と対峙している時の藍染が「デレ」で、あの優しかった隊長時代の藍染こそが「ツン」だったんじゃないかと。
それに、彼が周りに流されない点も大きな魅力ですよね。普通は孤独でいることに耐えられず、どこか安定した場所に身を置きたくなるものですが、藍染にはそれが一切ない。その孤高さと信念を貫く姿は、まさに「理想に殉じる美学」を感じさせます。そこが彼の魅力だと思います。
——その孤高の存在である藍染を演じる上で、特に意識されていることはありますか?
速水奨さん:藍染は常人とは感情の機微が違うと思っているので、セリフを言う時も感情を乗せすぎず、あえて平坦に、静かに話すことを心がけています。藍染の強さは、ことさらに誇示しなくても滲み出るもの。だからこそ、「静かなる炎」のような演技で、言葉の裏にある強大な力を感じさせる、といった感じでしょうか。
——叫ばずして強大さを伝えるというのは、非常に難しそうですね。
速水奨さん:アニメが始まった20年前、収録スタジオには錚々たる声優陣が集結していて、まさに「声優アベンジャーズ」状態でした(笑)。そんな中でも藍染は常に冷静さを保っていて、その時に彼の立ち位置が確立されたように思います。私も当時の演技の質感を保つように努めています。

——今回、『千年血戦篇』のアフレコはいかがでしたか?
速水奨さん:昔のように大勢で集まることはありませんでしたが、原作者の久保先生がすべてのアフレコに立ち会ってくださるので、良い緊張感の中で収録に臨めています。これは本当にありがたいですね。
——何か印象に残っているディレクションはありましたか?
速水奨さん:『千年血戦篇』の収録前に、スマホゲームの『BLEACH: Brave Souls』で先に藍染を演じる機会があったんです。その時「もう少し若めで」というディレクションをいただいて。僕の中では藍染の声は低めのイメージだったので、『千年血戦篇』本編では少し若めに調整して臨んだら、今度は「そこまで若くなくて大丈夫です」と言われて(笑)。そうして今の声のトーンに落ち着きました。

——「優しい隊長」から「最強の敵」へと変貌を遂げた藍染ですが、演じ分けは難しかったですか?
速水奨さん:藍染の変化は段階的だったので、それほど難しくはありませんでした。激しいキャラクターが急に物静かになる方が、よっぽど難しいですよ。実は、最初の「優しい隊長」を演じている時の方が難しくて、敵になってからの方が、むしろ演じる楽しさが増しました。
——「優しい隊長」が難しかったというのは、当時から彼が敵になることをご存知だったからですか?
速水奨さん:いや、それがアフレコ当時は今後の展開を全く知らされていなかったんです。本当にただの「良い隊長」、「良き指導者」、「頼れる先輩」だと思っていました。僕自身、あそこまで優しい役を演じることが少なかったので、「この演技で本当に合ってるのかな?」と内心不安でしたね。
——まさか、あんなことになるとは(笑)。速水さんご自身も藍染に騙されていたわけですね。
速水奨さん:ええ、見事に(笑)。本心が読めない藍染になってからの方が演じやすくなりましたが、本気で騙されましたよ。きっと読者の皆さんや他のキャストも、みんな彼の鏡花水月にかかっていたんでしょうね。

——藍染のセリフの中で、一番好きなものは何ですか?
速水奨さん:彼のセリフは名言ばかりで、語録集が作れるくらいですが、中でも一番好きなのは「破道の九十『黒棺』」の詠唱ですね。あの詩的で独特なリズムを持つ詠唱を、初めてマイクの前で口にした時、「このセリフを言える自分はなんて幸運なんだ」と感じました。
——初めて原作の『BLEACH』を読まれた時の印象はいかがでしたか?
速水奨さん:死神や滅却師といった設定があり、現実とは違う世界観が魅力的でした。最初は一護の学園生活が中心で、コミカルなシーンも多かったので、このまま楽しい雰囲気で進むのかなと思っていたら、どんどん物語が複雑になっていって。キャラクターの掘り下げも深くなり、そこがすごく好きですね。
——作品全体を通して、特にお好きなエピソードや印象的なシーンはどこですか?
速水奨さん:「過去篇」で、護廷十三隊の隊士たちが次々と消え、死覇装だけが残されるシーンが好きです。あとは涅マユリの研究室でのやり取りとか。戦闘シーンよりも、これから何かが始まるぞ、というワクワク感がたまらないんです。それから、藍染が雛森を刺すシーンは残酷ですが、非常に象徴的で印象に残っています。アニメ『-相剋譚-』第31話で、椅子に縛られたまま圧倒的な霊圧を放つシーンも、本当にシビれましたね(笑)。

——(藍染以外で)一番好きなキャラクターは誰ですか?その理由も教えてください。
速水奨さん:市丸ギンですね。彼はある意味、『BLEACH』で最も男気のあるキャラクターだと思っています。ずっと藍染の側にいながら、虎視眈々と復讐の機会をうかがっていた。あの内に秘めた想いの強さと信念には、グッとくるものがあります。
——藍染の詠唱がお好きとのことですが、他のキャラクターのセリフで印象的なものはありますか?
速水奨さん:これはもう単純に、全キャラクターの「卍解」ですね。最強の技を繰り出す時のあの叫びは、どれも魂が震えます。自分も何か壁にぶつかった時に「卍解!」って叫べたらな、なんて思ったりします(笑)。以前、仕事で中東に行った時、現地のファンの方から「卍解という言葉が大好きだ」と熱く語られて、すごく共感したのを覚えています。
——最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
速水奨さん:20年もの長きにわたり、『BLEACH』を愛し、応援してくださり、本当にありがとうございます。『千年血戦篇』もいよいよクライマックスに突入します。これからもどうか『BLEACH』を見守り、楽しんでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。

20年という歳月を通して、速水さんが作品と藍染というキャラクターに深い愛情を注いでこられたことが伝わってくるインタビューでした。あの唯一無二の藍染惣右介は、速水さんの深いキャラクター理解と情熱があってこそ生まれたのですね。もはやあの声以外は考えられません!
アニメ『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』は現在絶賛放送中!物語はますますヒートアップし、制作陣の愛がほとばしる“オサレ”な演出も満載です。まだ見ていない方も、ぜひこの機会に追いつきましょう!
via: 《BLEACH 死神》動畫官網