ノーティードッグ・スタジオが先日発表したSFゲームの新作『Intergalactic: The Heretic Prophet』(仮題)は、まだ情報が限られている。しかし、過去作『The Last of Us Part II』が巻き起こした論争の影響か、新作の主人公がスキンヘッドの女性であると知っただけで多くのプレイヤーが反発し、本作がまたしてもポリティカル・コレクトネスに配慮したDEI(多様性、公平性、包括性)ゲームだと決めつけているようだ。
その結果、ノーティードッグが公開した最初のアナウンストレーラーには、YouTubeで16万件以上の低評価がつき、PlayStation公式チャンネルの動画にも22万件以上の低評価が殺到した。

このように、ゲームの詳細が発表される前にプレイヤーから激しい批判やボイコットを受ける現象について、『バルダーズ・ゲート3』を開発したラリアン・スタジオの責任者マイケル・ダウズ氏が、自身のTwitter(現X)でゲーム業界の分断がますます進む未来への深い懸念を表明した。
「2025年以降、ゲーム業界は極めて困難な時期に突入するでしょう。特に、社会の分断がこの分野にまで深く浸透してしまったため、クリエイターが直面する論争や批判は、さらにありふれたものになるはずです」
「この状況に対する唯一の対処法は、問題を予見し、無視したり、嘲笑したり、煽ったりしないことです。不公平だと感じるかもしれないし、本来こうあるべきではないと思うかもしれません。しかし、これが現実なのです」とダウズ氏は語る。
実際、このような現象は『Intergalactic: The Heretic Prophet』に限ったことではない。CD PROJEKT REDが発表した『ウィッチャー』シリーズ第4作のトレーラーでも、主人公「シリ」の成長した姿が一部の男性プレイヤーの期待に応えられなかったとして、「ポリコレに侵された」と激しい非難が巻き起こった。


しかし、『Intergalactic: The Heretic Prophet』に寄せられる圧倒的な批判と低評価に対し、ノーティードッグはYouTubeのコメント欄を閉鎖するという手段を選んだ。この対応こそ、ダウズ氏が「無視せず、嘲笑せず、煽らない」ことの重要性を強調した理由なのかもしれない。
あるプレイヤーが「ゲーム業界の分断文化やSNSでのくだらない論争が収まる日は来るのでしょうか」と尋ねた際、ダウズ氏はTwitterで次のように答えている。
「来ないと思います。現代では個人主義がますます重視されるようになり、人々は自分の立場を守るために、誰もが自分こそが正しいと考えるようになりました。これが『他者化(the Other、自己意識が他者を区別するために作り出す概念[WIKI])』という現象を生み出しています」
「誰もが自分の立場に安心感を得られるよう、同じ考えを持つ仲間を見つけたいと願っています。その気持ちは理解できます(善悪は別として、誰かを批判しているわけではありません)。しかし、これが我々の置かれている現実なのです」
「この業界では、リスクが高ければ高いほど、すべての人を喜ばせようとしがちですが、そのアプローチは本来、成功とは相容れないものです。もちろん私も個人主義を信じていますが(誰かを傷つけない限り、誰にでもなれるという意味で)、個人主義が過度に強調されたり歪められたりすると、社会の分断を招きやすくなります。そしてその分断は、最終的にこの世界をろくでなしで溢れさせることになるのです」

社会の変化がコミュニティに憎悪と分断を生み、ゲーム開発に大きな影響を与えている。それでもなお、ダウズ氏はこの困難な創作の道を進み続けることに楽観的な姿勢を崩していないようだ。彼はTwitterでこう締めくくっている。
「私は常に、ゲーム業界に貢献したいと願ってきました。すべてのプレイヤーが、外見も内面も、なりたい自分になれる場所を作りたい。誰からも批判されることなく、自分の選択を心から楽しめる、それこそが多様な体験です。私がRPGをこよなく愛する最大の理由は、RPGがプレイヤーから選択肢を奪うのではなく、与えてくれるからです」とダウズ氏は語った。