著名なゲームディレクターである神谷英樹氏が先日、SNSのX(旧Twitter)で、『大神』のWii版をプレイするのはおすすめしないと発言し、HD版が現在のベストな選択肢だと強調しました。この発言は、特にWii版『大神』の評価を巡って、ゲーマーたちの間で大きな話題となっています。
先日、あるファンがXで神谷氏に質問しました。「現在PCで『大神 HD』をプレイしているのですが、Wii版に移行した方が良いでしょうか?」これに対し、神谷氏はきっぱりと回答。「Wii版はオリジナルではありません。私が開発したのはPS2版です。今プレイするなら、HD版がベストな選択です。個人的には、Wii版はプレイしてほしくないですね。」

この返答は、神谷氏のWii版に対するスタンスを明確に示しており、現代のプレイヤーが『大神』を体験する上でHD版が最適であるという考えがうかがえます。実際、『大神 HD』は2012年にPS3で初登場し、その後PC、PS4、Xbox One、Nintendo Switchにも移植されました。高解像度に対応しつつ、オリジナル版の操作感を維持しているため、PS2版に近いゲーム体験が楽しめます。
当時を振り返ると、『大神』はカプコン傘下のクローバースタジオが開発し、2006年にPlayStation 2で発売された名作で、神谷英樹氏がディレクターを務めました。その2年後、アメリカのReady at DawnスタジオがWii版への移植を担当。オリジナルであるPS2版の左アナログスティックではなく、Wiiリモコンのポインティング機能を使ってゲーム内の「筆神」システムを操作する形に変更されました。
もちろん、Wii版の開発は決して順調ではありませんでした。Ready at Dawnは以前、移植作業が「ゼロからのスタートで、何の資料もなかった」と明かしており、PS2版をWiiに完全に移植するためには、ゲームをリバースエンジニアリングする必要があったそうです。このため、Wii版は原作のコアなゲームプレイは維持しつつも、コントローラーの変更によって操作感が賛否両論を呼ぶ結果となりました。
さらに、Wii版『大神』はパッケージデザインのミスでも批判を浴びました。なんと、当時のゲームパッケージのイラストに、ゲームメディアIGNのウォーターマークが写り込んでいたのです。この初歩的なミスにより、カプコンは無償でのパッケージ交換サービスを提供せざるを得なくなり、ゲーム史に残る珍事として語り継がれています。