以前、お伝えした通り、2024年7月頃、日本のX(旧Twitter)上で、奈良公園内で鹿に暴行を加える中国人観光客と見られる動画が拡散され、大きな社会問題となりました。当時、国の天然記念物である「奈良のシカ」に対する明確な法的保護がなく、こうした悪質な行為に対しては、現場からの排除しか対応できませんでした。
そんな中、鹿愛護団体の地道な働きかけが実を結び、約9ヶ月の時を経て、ついに奈良県が動きました! 2025年4月1日より、『奈良県立都市公園条例等の運用』を改正し、国の天然記念物である「奈良のシカに対する加害行為」を明確に禁止項目として追加すると発表。違反者には法的責任が問われることになり、日本の人々からも「これでやっとシカたちが守られる」と安堵の声が上がっています。

▼ 昨年7月、日本のXで拡散された、中国人観光客と見られる人物による奈良のシカ虐待動画。
今回の条例改正を受け、鹿愛護団体の活動家も「9ヶ月間続けてきたシカ保護活動が、ついに奈良の行政を動かしました。奈良のシカへの『暴力行為』が正式に禁止事項となり、これでようやく一息つけます」とコメントしています。
ネット上でも、地道な活動を続けてきた愛護団体への労をねぎらう声が多数上がっています。なにせ奈良のシカは古くから神聖な動物とされ、現在は国の天然記念物に指定されていますからね。長年にわたり人々と共存し、奈良市を代表する観光シンボルとして愛されてきました。
しかし、近年は観光客の増加に伴い、一部の心ない観光客による不適切な餌やりや嫌がらせ行為が後を絶たず、シカの安全だけでなく、地域の観光イメージをも損ねていました。今回の改正で、より積極的にシカたちを守れるようになるのは、本当に喜ばしいことですね。

今回の条例内容によると、既存の『文化財保護法』にも関連する罰則はありましたが、奈良県はさらなる規制強化が必要と判断。そこで、禁止行為の適用範囲を拡大する運びとなりました。
奈良県が発表した改正内容では、『奈良県立都市公園条例等の運用』における禁止事項に、新たに「天然記念物奈良のシカに対する加害行為」が明記されます。ここでいう「加害行為」とは、シカに身体的損傷を与える恐れのある暴力行為、またはシカに苦痛や不安を与える可能性のあるその他の行為を指します。実際に傷害が発生したかどうかにかかわらず、威嚇的であったり、それに類する特徴を持つ行為も違反とみなされます。
今回の改正は、奈良公園一帯はもちろん、奈良春日野国際フォーラムなどの施設を含むエリアが対象となります。これは、シカ保護を求める社会の強い声に応えるだけでなく、日本の文化・自然資産を大切にする姿勢を世界に示す上でも重要な一歩と言えるでしょう。
改めてとなりますが、奈良のシカは古くから神聖な動物として崇められ、国の天然記念物に指定されています。長きにわたり人々と共生し、奈良市を象徴する観光資源として親しまれてきました。しかし、近年、観光客の急増に伴い、一部の心ない行為がシカたちの安全を脅かし、地域のイメージダウンにも繋がっていたのが現状です。
奈良県は、観光客の皆さんに対し、可愛らしいシカたちとの触れ合いを楽しむ一方で、命を尊重し、ルールを守り、シカたちに不要な驚きや危害を与えないよう強く呼びかけています。新法が施行されれば、違反者には行政処分や刑事罰が科される可能性もありますので、くれぐれも自身の行動には注意しましょう。

こうした悪質な行為は断じて許されるものではありません。奈良公園はシカたちの大切な棲息地であり、観光客は彼らの生活を邪魔すべきではありません。ましてや暴力行為など言語道断です。今回の条例改正により、今後このようなシカへの暴行事件が二度と起こらないよう、そして、このかけがえのないシカたちが安心して暮らせるようになることを切に願います。