安野モヨコ、「ギャルになりたいオタク」との誤解に物申す「ギャルやりながら30年漫画描けるわけない」

『さくらん』や『シュガシュガルーン』、『監督不行届』などでおなじみの漫画家・安野モヨコさん。夫はあのアニメ監督・庵野秀明氏です。

そんな安野さんが5月29日、自身のX(旧Twitter)を更新。世間から寄せられる、ある「見当違い」な評価について困惑していると胸の内を明かしました。

安野さんによると、自身では一度も「私はギャルです」と公言したことがないにもかかわらず、なぜか「安野モヨコはギャルじゃない、ただギャルに憧れてるオタクだ」といったレッテルを貼られてしまうことに、かなり困っているとのこと。「確かにギャルのファッションやカルチャーは好きだけど、それは『ギャルになりたい』とは全くの別問題」と、きっぱり否定しています。

さらに、自身のファッションの系統はそもそも違う路線だとし、「(ギャルを)描けること」と「(ギャルに)なりたいこと」は全く別物だと強調しました。

さらに安野さんは過去の面白いエピソードを披露。以前、正真正銘のギャルがアシスタントに応募してきたことがあったそうで、送られてきた履歴書がまた強烈。画用紙にクレヨンで波乗りウサギが描かれ、プリクラがベタベタ貼られていたという、なんともギャルらしい逸品だったとか。

安野さん曰く、そのギャルたちは「行動力が半端なく、頭の回転も速い」一方で、「机の前に3、4時間も座っているのはマジで無理らしく、だいたい半日で『もう無理っス!』って帰っちゃう」とのこと。これには安野さんも「そういうのが本物のギャル」と笑いつつ、「ギャルをやりながら漫画を30年も描き続けられる人間なんて、いるわけない」と、説得力抜群の結論で締めくくりました。

そもそも、この話題の発端となったのは、あるXユーザーの「“オタクに優しいギャル”は実在しないと言われるけど、安野モヨコがいるじゃないか」というポストでした。(もちろん、夫である庵野秀明氏のことを指しての発言です)

しかし、この意見には他のユーザーからツッコミが殺到!

「いや、彼女はオタクに優しいギャルじゃなくて、彼女自身がオタクなんだよ」「庵野監督だから優しいんであって、ギャルだからじゃない」「彼女は職人気質の漫画家オタク。そこらのオタクやギャルとは次元が違う」といった声が続出。中には、安野さんの自伝的作品を分析し、「彼女は常に“オタクカルチャー”と“陽キャ”との間で引き裂かれてきたからこそ、あんなに立体的なキャラクターが描けるんだ」と考察する猛者まで現れました。

最終的に、発端となったユーザーも「軽い気持ちで言ったら、たぶん1000人くらいに訂正された」と謝罪。「安野モヨコはオタクであってギャルではない」ということを完全に理解したと報告しています。

多くのファンからも「彼女はただの“おしゃれな漫画家”だよ」と擁護の声が上がっており、長年の読者からは「彼女をギャルだと思ったことなんて一度もない。『CUTiE』とか『Zipper』系の、青文字系ファッションのお姉さんって感じ」「彼女の作品で魅力的なのはいつも“モテる男”であって、ギャルの女の子じゃない」「特定のカルチャーが好きだからって、その一員になりたいとは限らないでしょ」といった意見が寄せられています。

今回の一件は、「特定のキャラクターや文化を描くのが上手いからといって、作者本人もそうであるとは限らない」という、創作物を見る上で陥りがちな誤解を浮き彫りにしました。好きなクリエイターを応援する際は、安易にレッテルを貼らないように気をつけたいものですね!

via: togetter