東堂いづみ原作の魔法少女アニメ『プリキュア』。2026年にはシリーズ第23作『名探偵プリキュア!』が放送され、長年にわたって愛されてきた東映アニメーションの看板シリーズは、今なお絶大な人気を誇っています。
劇場版『映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密』も、プリキュアシリーズの単独映画として歴代最高の興行収入を記録。10月29日には東京都内でスタッフトークイベントが開催され、監督の上田華子さん、東映アニメーションのプロデューサー中川真緒さん、ABCアニメーションのプロデューサー多田香奈子さんが登壇しました。長年にわたりシリーズ制作に携わってきた多田さんは、プリキュアが愛され続ける理由と、作品を通して届けたい思いを語りました。

多田さんは、プリキュアシリーズの制作に携わって約16、17年になると振り返り、その間に「プリキュアとは何なのか」を考える機会が何度もあったといいます。なぜこれほど長く、数多くの作品を生み出し続けられるのか。そして、このシリーズは何を目指しているのか――。長年にわたって、その答えを探し続けてきたそうです。

シリーズが長く続いている理由について、多田さんは「大きな理由のひとつは、プリキュアがずっと“きれいごと”を伝え続けていることです。それが最も大切な要素のひとつだと思っています」と持論を明かしました。
さらに、「正直なところ、今の時代は“きれいごと”を口にすると、煙たがられたり、説教くさいと思われたりすることも多いですよね。それでもプリキュアだけは、どんなときも“きれいごと”を言い続けてきました」と、その姿勢を強調します。

多田さんは、さらに力を込めて「もしプリキュアが“きれいごと”を伝えなくなったら、この世界は滅亡すると思っています。プリキュアが終わるときは、この世界が滅亡するときです」とコメント。会場のファンに向けて、「プリキュアがこれからもずっと理想を語り続け、その思いが子どもたちから大人へと広がっていく。そんな世界を、いつまでも思い描いていてほしいです」と呼びかけました。
最後に、「今日ここにいる約400人の皆さんが、その思いを持ってくれるだけでも、世界は少しずつ変わっていくはずです」とメッセージを送りました。

シリーズを追いかけてきたファンならご存じの通り、歴代のプリキュアたちは、それぞれ異なる悩みや困難に立ち向かってきました。その物語を通じて、子どもたちに前向きなメッセージを届け続けています。時代の変化に寄り添いながら新たなテーマを描いてきたからこそ、世代を超えてファンを増やし続けているのでしょう。
「プリキュアが終わるときは、この世界が滅亡するとき」という言葉は少々パワーワードですが、それほど強い信念があれば、プリキュアシリーズはこれからも末永く続いていきそうです。