『トイ・ストーリー』30周年!監督が語る「シドこそが“普通の子”だった?」あの名ゼリフはトム・ハンクスが考案!

1995年に誕生したピクサーの傑作アニメーション『トイ・ストーリー』が来年で30周年を迎える。ディズニーは今週開催された「D23 Expo」で記念ステージを設け、クリエイティブチームのアンドリュー・スタントン、ボブ・ポーリー、ボニー・アーノルド、ジョナス・リベラ、キャサリン・サラフィアン、そしてピート・ドクター(下図)らが、ピクサー創設期の奮闘を振り返った。

現在のチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるドクターにとって、「ピクサー」が1990年に大学卒業後、教授の紹介で就いた初めての仕事だったとは想像しがたいかもしれない。さらに数年後には、当時の監督ジョン・ラセターから「史上初の長編アニメーション映画」である『トイ・ストーリー』の共同脚本家という大役に抜擢されたという。

「当初、会社には約120人の従業員がいました」とドクターは振り返る。「この数字は、今日の『インサイド・ヘッド2』のどの部署の人数よりも少ないんです」。

当時まだ独立したスタジオだったピクサーは、野心的なCGアニメーション短編映画『ティン・トイ』がアカデミー賞で注目を集めたことで、CGアニメーション技術に懐疑的だったディズニーが、再びピクサーとの協業に意欲を見せるようになった。

共同脚本家のアンドリュー・スタントンはこう振り返る。「ジェフリー・カッツェンバーグ(当時のディズニー会長)から電話があり、ラセターと組んで映画を作ってほしいと言われましたが、当時は何もアイデアがありませんでした。そこでいくつかの案を考えました。一つ目はディズニーがまだ企画中だった『ジャイアント・ピーチ』、二つ目は恐竜の絵本を映画化する案、三つ目は……おもちゃが生きているというアイデア?ディズニーは三つ目のアイデアに最も興味を示しました」。

スタントンはまた、自身の幼少期の経験に基づいて、おもちゃを破壊する少年「シド」というキャラクターをデザインしたと語る。「子供の頃、『G.I.ジョー』のおもちゃにM80爆竹を括り付けたことがあり、その経験を『トイ・ストーリー』のあるシーンで引用しました。当初、そのおもちゃには断末魔のセリフとして、他の玩具に頭を向けながら『みんな、逃げろ!』と叫ぶことを考えましたが、彼らはこのセリフはやりすぎだと感じました」。

しかしスタントンは、シドこそが“普通の子”だったと考えている。「普通の子どもならおもちゃを分解したりするものです。むしろアンディの方が変わった子で、自分の玩具を大切にしすぎているんです」。



会場では、『トイ・ストーリー』が1993年に準備されていた頃の貴重な手稿も多数展示された。これらの手稿は公開資料や展覧会でもよく見られるものだが、その中の一枚には、ピクサーが「ウッディ」のおもちゃの音声装置に収録される可能性のある名ゼリフがリストアップされていた。「手を挙げろ」「お前は俺のお気に入りの保安官助手だ」といったセリフや、おなじみの「イェーハー!」という叫び声などだ。しかし最も興味深いのは、その下に油性ペンで追記された3つのセリフ、「俺のブーツにゃヘビがいるぜ」と「誰かが水場に毒を盛った!」が、なんと声優のトム・ハンクスによって考案されたものだったということだ!

今やこれらのセリフやスクリーン上の玩具の仲間たちは、過去30年間にわたるあらゆる世代の子どもたちの幼少期の思い出となっている。『トイ・ストーリー5』は2026年に公開予定で、「おもちゃの神話」を「無限の彼方へ」と伝え続けていく。