『漂流教室』、『神の左手 悪魔の右手』、『猫目小僧』といった数々の名作を手がけた、日本を代表するホラー漫画界の巨匠、楳図かずお先生が、10月28日にご逝去されていたことが小学館より本日正式に発表されました。漫画界からは、この恐怖漫画の第一人者に対し、多くの哀悼と敬意が寄せられています。

和歌山県伊都郡高野町で生まれ、奈良県五條市で育った楳図かずお先生。ホラー漫画の大家として知られていますが、実はタレントや作詞家など、多岐にわたる顔を持つ方でした。1955年には大阪で貸本漫画家としてデビューし、初期は「山路一雄」や「ウメヅカズヲ」といったペンネームを使用。1956年に発表した恐怖作品『無底の町』は、日本のホラー漫画の原点とも言えるでしょう。その後、腱鞘炎のため執筆活動を休止されてからは、漫画専門のタレントとして活躍されました。
代表作は『漂流教室』、『神の左手 悪魔の右手』、『猫目小僧』など。特に『まことちゃん』は日本中で知らない人はいないほどの人気を博しました。先生の作品は、人間の本質や心の闇を深く掘り下げ、様々な理念を提示することで、後世のホラー漫画家たち、例えば伊藤潤二先生や山咲トオル先生に多大な影響を与え、小説家の綾辻行人先生も深く敬愛していました。
(参考:トイサピエンスコラム紹介:定義「恐怖」の《漂流教室》作者楳圖一雄:預言未來、撞到鬼、而且還有很多嚇死你的新把戲)

報道によると、楳図かずお先生は胃がんのためご逝去されたとのこと。実際には10月28日に亡くなられていましたが、本日正式に発表されました。すでに近親者による葬儀は執り行われており、今後お別れの会が開催される予定です。
昨年には手塚治虫文化賞特別賞を受賞されたばかりでしたが、近年は年齢とともに体調を崩され、メディアへの露出も少なくなっていました。
しかし、多くの漫画家にとって、楳図かずお先生は間違いなく尊敬すべき大先輩です。先生の作品を読んで漫画家を志したという方も少なくありません。訃報が伝えられると、後輩の伊藤潤二先生はすぐにX(旧Twitter)で追悼のメッセージを投稿。楳図先生のご自宅「まことちゃんハウス」での対談後、吉祥寺のイタリアンレストランでご一緒したことが、人生で最も印象深い思い出の一つだと語り、安らかなご永眠を心から願っていました。

漫画家の村田雄介先生も、幼稚園の頃に楳図先生の作品の表紙に衝撃を受け、怖がりながらも読み進めた結果、夜中にトイレに行けなくなったというエピソードを披露。「興奮する体験をありがとうございました」と感謝を述べ、謹んでご冥福をお祈りしました。

楳図かずお先生の訃報が本日報じられると、多くのファンやネットユーザーからもX(旧Twitter)上で追悼の声が相次ぎました。数十年にわたるホラー漫画のパイオニアとしての功績、そして多岐にわたる分野での貢献に感謝し、先生の作品が多くの人々の成長を支え、かけがえのない思い出を残してくれたことに思いを馳せ、安らかな眠りを祈っています。