昨年9月に約6年半の連載に幕を下ろした漫画『呪術廻戦』。物語は堂々の完結を迎えましたが、アニメシリーズはまだまだ終わりません。現在、第3期となる「死滅回游篇」が鋭意制作中であるほか、来る5月30日には、五条と夏油の高専時代を描いた『「呪術廻戦 懐玉・玉折」スペシャルイベント』で上映された特別版の劇場上映が決定!二人の青い春が、再び大スクリーンに帰ってきます。
この劇場上映に先駆け、五条悟役を演じる声優・中村悠一さんのオフィシャルインタビューが公開。キャラクターへの深い理解や、夏油傑との関係性について語ってくれました。

以下、オフィシャルインタビューの模様をお届けします。
Q:「懐玉・玉折」の前後半で夏油の考えに変化が生じ、五条との関係にも影響がありましたが、どうご覧になりましたか?
中村:夏油が五条に対して抱いた“差”や劣等感が、少しずつ二人の間の溝になっていったんだと思います。でも、喧嘩別れというよりは、立場の違いですよね。一人は呪術師として、もう一人は呪詛師になってしまった。互いを認めないのではなく、理念の違いで袂を分かつしかなかった。夏油は五条を否定したわけじゃなく、自分の最終的な考えに沿って行動しただけ。「考えが違う人になった」という感覚です。
夏油が変わるきっかけは、天内理子の最期ですよね。でも、五条はあの時、夏油ほどショックを受けていなかったと思うんです。「自分が最強でも守れないものがある」という無力感や、「伏黒甚爾のように呪力が全くない人間でも、無視できないほど強い」という事実を理解して、「起きてしまったことは仕方ない」と受け入れた。でも夏油は違った。彼は割り切れなかった。そして、五条はそのことに気づけなかったんです。
『劇場版 呪術廻戦 0』の時点でも、五条は夏油の考えを完全には理解していなかったと思います。「なぜ夏油がそうなったか」という理屈はわかっても、「自分はその戦い方はしない」と、あくまで理念の上で別の道を選んだだけなんですよね。

Q:アフレコで特に印象に残っているシーンはありますか?
中村:「懐玉・玉折」はどのシーンも印象深いですが、強いて挙げるなら、五条が新宿で夏油と対峙するシーンですね。原作から第1期、劇場版と通して、僕の中の五条の印象は「他人の気持ちに積極的に寄り添うタイプではない」というものだったので、アフレコ当初は「お前が何をやっているのか、俺には全く理解できない」という感情で演じていたんです。
でも、テストの時に監督から「それだと五条が一方的に感情をぶつけているだけになってしまう。夏油の考えを聞きに来た、というニュアンスで」とディレクションがあって。それで冒頭の感情の方向性をガラッと変えたんです。最終的には言い合いになりますが、あの変化は特に印象に残っています。


Q:今回の総集編は、主題歌の再編集に加え、5.1chサラウンドや劇伴の再編成など、より没入感のある作りになっています。ご覧になった感想は?
中村:この作品は本当に劇場で観るのに向いていると思います。「懐玉・玉折」は静かなシーンも多いので、自宅のような生活音がある環境だと、もったいなく感じてしまう。映画館という閉鎖された空間で集中して感じることで、より深く物語を味わえるはずです。

Q:劇場では新作の『じゅじゅさんぽ』も上映されますが、いかがでしたか?
中村:本編が2時間くらいあるので、一度アニメで観た方には、ちょっとヘビーかもしれない(笑)。熱心なファンの方が何度も観てくれるのはわかっていますが、僕個人としては1回で十分かなと(笑)。だから、この『じゅじゅさんぽ』の時間はすごく重要で、唯一ホッと一息つける時間なんです。芥見先生らしい「あ~、またこのノリか」っていうギャグセンスも健在で、思わず笑ってしまいますね。

Q:最後に、公開を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします!
中村:この作品の内容は、テレビ放送だけでは本当にもったいないクオリティなんです。放送当時から「これを劇場でやらないのはおかしいだろ!」ってずっと思っていました。「懐玉・玉折」だけでなく、この先の展開も皆さんの予想を絶対に超えてくるので、正直「もう全部劇場版でやっちゃえばいいのに」と思うくらいです(笑)。
今回は「懐玉・玉折」だけですが、こうして劇場で上映できることが本当に嬉しいです。絶対に後悔はさせませんので、ぜひ劇場に足を運んでこの作品を応援してください!

『呪術廻戦』のキャラクターについては様々な解釈がありますが、中村さんの深い洞察に触れると、いかにキャラクターの内面や性格を深く理解して役に臨んでいるかが伝わってきます。
五条と夏油、二人の戻れない青春の物語を、ぜひ劇場の大スクリーンと最高の音響で体感したいですね。
via: 咒術迴戰官方網站