近年、VTuberブームが加熱し、多くの人がこの業界に飛び込んでいますが、カバーが手掛ける『ホロライブ』では、ここ1年ほど卒業が相次いでおり、ファンからは心配の声も上がっていました。
そんな中、5月13日に開催された決算説明会で、YAGOOこと谷郷元昭社長が相次ぐVTuberの卒業について言及しました。谷郷社長は、『ホロライブ』1期生がデビューした2018年から6年以上が経過し、メンバーのキャリアやライフプランに変化が生じるのは自然なことだと説明しました。

実は2024年に入ってからも、『ホロライブ』では人気メンバーの卒業発表が続いています。 湊あくあさん、沙花叉クロヱさん、紫咲シオンさん、Gawr Guraさんといった、チャンネル登録者数100万人超えの人気VTuberが次々と卒業。表向きは「方向性の違い」と発表されることが多いものの、その理由はメンバーによって様々だといいます。
▼ 4月末に卒業した、当時『ホロライブ』メンバーでチャンネル登録者数世界一だったGawr Guraさん。

これに対し谷郷社長は、「卒業の理由はメンバーそれぞれで異なり、一概には言えません。当社も事業拡大に邁進しており、グッズ展開、ライセンス事業、企業コラボなど、多岐にわたるサポート体制の構築に注力しています」とコメントしました。
谷郷社長はまた、4月から社内組織を再編し、クリエイターとより密に1対1でコミュニケーションを取れるようになったと説明。メンバーの現状や将来の展望を直接ヒアリングしているとのこと。「コミュニケーション不足による卒業は避けたい。メンバーの成長に会社が追いつけるよう、交流を強化していきます」と決意を語りました。

新人VTuberの加入については「現時点ではお話しできない」としつつも、中長期的には新たな才能を発掘していく方針を示しました。さらに、先日YouTubeチャンネル登録者数400万人を突破した宝鐘マリンさんにも言及。「500万人を目指して頑張っています。将来的にはVTuberが1,000万人登録を達成し、よりメインストリームな存在になる可能性も秘めている。そのための舞台を整える努力を惜しみません」と、VTuber業界の未来に期待を寄せました。
また、カバー社の人員も拡大を続けており、2025年3月末時点で679名に増加。前年比で約170名の増員となりました。 金子陽亮CFOは、今後は人員増加のペースを緩め、人材配置の最適化に注力し、全体の運営効率を高めていくと説明しました。
カバーが発表した2025年度の決算では、売上高が434億円(前年比43.9%増)を達成し、営業利益、経常利益、純利益も大幅に向上。会社の業績は好調で、今後の展望にも期待が寄せられています。

確かに、2018年の1期生デビューから数えると、メンバーが『ホロライブ』での活動を「仕事」と捉えた場合、転職や人生の選択、あるいは契約満了に伴う再交渉といった節目を迎えるのは自然な流れと言えるでしょう。
とはいえ、ここ1年ほどで相次ぐ卒業発表は、ファンにとって「推し」の今後や、市場全体の動向を心配させる要因となっているのも事実。VTuber市場が今後も安定的に成長していくのか、引き続き注目が集まります。
via: itmedia