『鋼の錬金術師』は「戦力インフレ」と無縁だった! ネットで「最初から全員Lv.100」「誰もアホがいない」と緻密な設定が再評価され話題に

荒川弘先生による漫画『鋼の錬金術師』。連載開始から20年以上が経った今でも、その緻密な設定と魅力的なキャラクターたちが織りなす物語は色褪せることなく、多くのファンに愛され続けています。

最近、X(旧Twitter)で本作が再び話題に。多くの王道漫画に見られる「修行でパワーアップ」「バトル中に覚醒」といったお約束とは一線を画し、『鋼の錬金術師』ではキャラクターたちの戦力(レベル)が物語の最初から最後までほとんど変わらない、という点に注目が集まっています。それでもなお、全編を通して読者を釘付けにするストーリー展開に、ネットでは「この作品、やっぱスゴすぎる」「まさに怪物」といった称賛の声が相次いでいます。

話題のきっかけとなったのは、あるユーザーの「『鋼の錬金術師』のすごいところは、キャラクターの強さが物語の最初から最後までほとんど変わらないこと」というポスト。王道漫画にありがちな修行回や「戦力インフレ」が一切ないにもかかわらず、ストーリーは抜群に面白いという指摘に、多くのユーザーから同意の声が寄せられています。

この意見に、他のユーザーも「確かにキャラ間のパワーバランスが終始一貫してる」「軍部のキメラとか、強い奴はずっと強いまま。主人公のエドも最初から天才設定だった」と続々反応。王道漫画にありがちな「こいつ…戦いの中で成長している!?」といった展開が皆無である点が、改めて評価されています。

また、別のユーザーかまいるかさん(@Kama_iruka)は、「成長していく物語」も面白いと前置きしつつ、『ハガレン』は「全員が最初からレベル100」の状態で始まる物語だと分析。これによりストーリーがテンポよく進み、キャラクターたちは戦闘力ではなく精神面で成長を遂げるのだと指摘します。主人公の心境の変化や成長も、物語序盤の過去編で既に描かれている点も秀逸です。

驚くべきことに、作者の荒川弘先生自身がおまけの4コマ漫画で「うちの主人公たちは最初からLv.100です。」と公言していたという情報も。当時からその完成された構成は話題でしたが、時を経た今でもその凄さには舌を巻くばかりです。

また、本作は「アホなキャラが一人もいない」秀逸な群像劇としても高く評価されています。主人公側はもちろん、敵役や脇役に至るまで、ほぼ全ての登場人物が自身の信念に基づいて論理的に行動するため、その選択や決断に読者は納得させられます。物語の都合でキャラクターが不自然な行動をとる、いわゆる「キャラ崩壊」とは無縁なのです。

「序盤のただのイヤな奴かと思いきや、彼がいなかったら物語が詰んでたキャラもいる」と、ユースウェルの炭鉱で私腹を肥やしていた「ヨーキ」を例に挙げるファンも。こうした脇役一人ひとりの役割が、群像劇としての完成度を極限まで高めており、何度読み返しても新たな感動を与えてくれます。

主人公のエドワード自身も、典型的な少年漫画の主人公とは異なります。ユーザーの@warosu_emperorさんが指摘するように、「彼は最強の錬金術師を目指しているわけでも、父親を超えたいわけでもない。ただひたすらに、失ったものを取り戻そうとしているだけ」。このシンプルかつ一貫した動機が、物語全体に強い説得力を与えています。

『鋼の錬金術師』の完結から長い年月が経ちましたが、ひとたび話題に上がれば、今なおこれだけの熱量で語られるのは、まさにその影響力の証と言えるでしょう。議論のきっかけとなったポスト主も「名作は色褪せない」とコメントしており、多くのファンが頷いているようです。

完結から10年以上経ってもなお、これほどまでに熱く語られる『鋼の錬金術師』。その魅力は、まさに不滅と言えるのかもしれませんね。

via: togetter