Nintendo Switch 2のローンチタイトルとして鳴り物入りで登場した『マリオカートワールド』。その中でも特に注目を集めていたのが、オープンワールドデザインと「淘汰巡回戦」モードでした。
しかし、Eurogamer.netとIGNの最新プレイレポートによると、ゲーム全体は『マリオカート』シリーズならではの楽しさやレースの魅力は健在なものの、オープンワールド部分に関しては期待していたほどの驚きはなく、むしろ少々物足りなさを感じるとのことです。

Eurogamer.netは、数時間のプレイを通じて、壁走りやレールダッシュといった新要素が追加されたにもかかわらず、プレイヤーが「レースをしていない」時の体験が散漫になりがちだと指摘。オープンワールドの探索は、多数のコースをシームレスな巨大マップに統合するという野心的な試みではあるものの、実際のプレイでは魅力に欠けると感じたようです。同メディアは、オープンワールド内に明確なインタラクションや目標が不足しており、プレイヤーは広大な空間をたださまようばかりで、探索のサプライズを感じにくいと述べています。
同様の見解はIGNのレビューでも見られます。同メディアは『マリオカートワールド』のオープンワールドを「特筆すべき点がない」と評し、ダイナミックな天候変化や昼夜サイクル、環境音楽の変化といった細かな演出があっても、全体の楽しさを大きく向上させるには至らなかったとしています。

IGNはさらに、ゲーム内のサブチャレンジが、制限時間内にチェックポイントを通過したりコインを集めたりといった短時間のPスイッチイベントが中心であり、これらが単調で短すぎるため、すぐに新鮮味が失われてしまうと指摘しています。チャレンジをクリアしてもらえる報酬がステッカーといった類のものでは、長期的なプレイのモチベーションには繋がりにくく、そもそもオープンワールドの存在意義そのものに疑問を投げかけています。
一方、Eurogamer.netが真に輝いていると評価したのは、やはり伝統的な『マリオカート』スタイルを継承したコアなレース体験でした。特に友達とのローカル分割画面対戦では、Switch 2のリアルタイムカメラ機能と組み合わせることで、予想外のユーモアとインタラクティブな体験が生まれるとのこと。例えば、プレイヤーの顔がリアルタイムでレース画面に表示されたり、カートの後ろに浮かんだりすることで、レースの臨場感が増すだけでなく、ゲームに新たなソーシャルな楽しさを加えています。

しかし、IGNが最も驚きをもって評価したのは、実は新モードの「淘汰巡回戦」でした。バトルロイヤル的な要素を取り入れたこのレース形式は、緊張感と奥深さを格段にアップさせています。指定時間内にセクションをクリアできないと脱落となり、残りのレースは傍観するしかないというこのシステムは、レースに戦略性を加え、オープンワールドの道路構造が実質的な機能を発揮する場となっています。Eurogamer.netも、これは本作で最も成功した革新の一つだと称賛しており、レースが固定されたコースに限定されず、都市、ビーチ、谷といった多様な地形を横断することで、より壮大な競争感を演出していると述べています。
とはいえ、両メディアともにオープンワールドでの探索の楽しさは依然として限定的だと指摘しています。IGNは、マップが『Forza Horizon』シリーズのような宝探し的なミッションに欠けており、プレイヤーがマップの隠された隅々まで深く探索するような動機付けが弱いと批判。収集ミッションも、ある程度のテクニックが必要なものの、最終的に得られるのがステッカーといった非本質的な報酬では、長期的な魅力に繋がらないと結論付けています。

もちろん、全体として『マリオカートワールド』は、やはり楽しいレースゲームであることに変わりはありません。特にコアなレース、マルチプレイ、そして新モードの「淘汰巡回戦」でのパフォーマンスは光るものがあります。しかし、Eurogamer.netとIGNは共に、任天堂がオープンワールドの売りを過度に強調しすぎたことで、真に素晴らしいコンテンツが霞んでしまったのではないかと見ています。もしオープンワールドを「本格的な探索体験」ではなく「ちょっとした楽しみを提供するおもちゃ箱」と捉えれば、プレイヤーの期待値もより現実的になるかもしれませんね。
via: Eurogamer.net IGN