藤子・F・不二雄先生による国民的まんが『ドラえもん』は、多くの人にとって子供時代の思い出の一つですよね。中でも「ジャイアン」といえば、あの破壊的な歌声と、のび太をいじめるガキ大将のイメージが強いのではないでしょうか。
ところが最近、日本のX(旧Twitter)で、ジャイアンと妹のジャイ子からなる「剛田兄妹」が、実はサブカルチャーへの造詣がめちゃくちゃ深いのではないか、という説が投稿され、大きな話題を呼んでいます。

この話題は、あるユーザーが2016年の投稿を引用する形で拡散。その投稿では、原作コミックスでジャイアンが着ているTシャツが、伝説のロックバンド「レッド・ツェッペリン」のものであることを指摘。グラムロック風のファッションに身を包みつつ、歌うのは演歌という、その音楽性の幅広さに驚きの声が上がりました。
投稿によると、大学のゼミで「剛田家は兄妹そろってサブカル路線。兄は洋楽、妹はマンガと、スネ夫の“ブランド品を見せびらかす”ような消費型の文化資本とは一線を画す」という議論があったとのことです。
(ちなみに、このツェッペリンTシャツのジャイアンが登場するのは『ドラえもん』コミックス19巻。ファンの間では、藤子・F・不二雄先生のチーフアシスタントで、ご自身もロック好きだった高谷健二先生が描いたのではないかと推測されています)

そしてもう一人のキーパーソンが、ジャイアンの妹・ジャイ子です。彼女は作中で、若くしてマンガの同人活動に勤しみ、新人賞へ投稿。受賞は逃したものの、編集部から直々に電話がかかってきて才能を評価されるという、ガチの創作者なのです。

この兄妹について、ネットユーザーからは「現代に置き換えたら、ジャイアンは作詞作曲もこなすアーティストで、ジャイ子は同人マンガ家。この兄妹がタッグを組んでボカロPと絵師になったら、ネットで天下取れたんじゃないか」といった声も上がっています。

この議論は他のキャラクターにも波及。スネ夫は財力をひけらかす「消費文化」の象徴であり、しずかちゃんのパパは大学教授、そしてのび太には「ドラえもん」という家庭教師(?)のような存在がいます。多くのファンが、『ドラえもん』のメインキャラクターたちは、実はみんな文化的に恵まれた環境で育っているのではないかと指摘しています。


興味深いのは、剛田家が作中で雑貨店を営んでいる点です。一見するとごく普通の家庭から、洋楽とマンガというそれぞれの分野に深い造詣を持つ兄妹が育ったことに、多くのユーザーが「サブカルエリートじゃん!」と驚きを隠せない様子です。

今回のネットでの盛り上がりを見ると、ジャイアンは単なる「歌が下手なガキ大将」というコミックリリーフではなく、洋楽、演歌、ロックの要素を併せ持つ「サブカルの象徴」として再評価されているのかもしれません。そして、マンガ家志望の妹・ジャイ子との「クリエイター兄妹」という設定は、作品に新たな深みを与えてくれますね。
via: togetter