
米国土安全保障省が先日、物議を醸す動画を公開しました。なんと、『ポケモン』のアニメ映像とあの名曲を組み合わせつつ、バックには移民・関税執行局(ICE)による大規模な逮捕シーンが流れるという、なんとも衝撃的な内容。動画のタイトルは「Gotta Catch 'Em All(みんなゲットだぜ!)」と、ポケモンのキャッチフレーズをそのまま使用しており、これがSNSで瞬く間に炎上騒ぎに発展しました。
動画では、モザイク処理された法執行官と手錠をかけられた大勢の人々の映像が、サトシたちのシーンと交互に登場。極めつけは、動画のラストで有罪判決を受けた人々を「ポケモンカード」に見立て、「こおりタイプ」の弱点まで表記するという、なんとも皮肉な演出が施されていました。
これに対し、多くのファンからは「ブランドの悪用だ」「移民問題をエンタメ化するなんて不適切すぎる」と怒りの声が続出。「彼らには家族がいるんだぞ! 逮捕をポケモンのミームにするなんてありえない!」といった憤慨コメントも多数寄せられています。




X(旧Twitter)上では、「株式会社ポケモン」や「任天堂アメリカ」のアカウントをタグ付けし、無断使用に対する法的措置を求める声が殺到。しかし、『ポケモン』の元チーフ・リーガル・オフィサー(法務責任者)であるドン・マクガワン氏は、この件について懐疑的な見方を示しています。彼は『IGN』のインタビューに対し、「会社が介入することは、まずありえないだろう」と断言しました。
マクガワン氏によると、まず『ポケモン』は常にブランドイメージを損なうようなニュースや論争から距離を置く傾向があるとのこと。さらに、アメリカ法人の幹部にはグリーンカード保持者も多く、移民関連の法的な問題に巻き込まれることは、余計なリスクを招く可能性があると説明しています。
「もし私がまだ会社にいたとしても、この件には手を出さないでしょうね。こういう騒動は数日で収まるものだし、会社としては沈黙を貫く方が得策だと考えます」と、マクガワン氏は自身の見解を述べました。
ちなみに、『ポケモン』はこれまで知的財産権の保護には非常に厳しい姿勢で臨んでおり、過去にはメディアの報道による著作権侵害に対しても迅速に法的措置を取ったケースがあります。それだけに、今回の「不介入」という姿勢は、一部のファンにとっては「あれ?」と、かなりのギャップを感じさせるものとなっているようです。
現時点では、株式会社ポケモンも任天堂も公式なコメントは発表していません。騒動は依然として収まる気配がなく、ファンコミュニティの怒りや失望は広がり続けています。この一件がブランドイメージに今後どのような影響を与えるのか、引き続き注視していく必要がありそうです。
via: IGN