スーファミエミュ『ZSNES』伝説の開発者が秘話を告白!EAにスカウトされるまで、自分のソフトが世界的人気とは知らなかった

1990年代のゲーム史に燦然と輝く、スーパーファミコンエミュレータ『ZSNES』。当時のPCでSFCソフトをフルスピードで動作させることができたこのソフトは、多くのゲーマーにとって忘れられない子供時代の思い出の一部となっています。

しかし、このプログラムのメインプログラマーであるzsKnight氏が、最近行われた貴重なインタビューで驚きの事実を明かしました。なんと開発当時、彼はこのエミュレータが世界的にどれほどの影響力を持っているか全く知らず、エレクトロニック・アーツ(Electronic Arts、通称EA)からスカウトの声がかかるまで、その人気に気づかなかったというのです。

このエピソードは、初期エミュレータ界のレジェンドであり、サイト「Zophar’s Domain」の創設者でもあるZophar氏によるインタビューで語られたものです。インタビューの中でzsKnight氏は、当時は外部の反応を全く気にせず、ただひたすら良いソフトを作ることだけを考えていたと告白しています。

「自分の作品について検索したことも、掲示板を覗いたことも、レビューを読んだこともありませんでした。交流は自分のサイトの掲示板だけ。せいぜい数千人、多くても数万人が使ってくれているくらいだろうと思っていて、まさかこんなに人気だとは夢にも思いませんでした」とzsKnight氏は語ります。

唯一の手がかりは、毎日「数十通のメール」が届くことだったそうで、それで『ZSNES』が注目されていることには薄々気づいていたものの、その規模の大きさには全く思い至らなかったそうです。

「私のモチベーションは名声ではなく、本当に優れたエミュレータを作りたいという思いだけでした」。そんなある日、EAから声がかかったことで、彼は初めて『ZSNES』の知名度を実感することになります。「実は、私がEAに入社できたのは、このエミュレータのおかげなんです」。

さらに彼はこう続けます。「EAの社員から『うちに来ないか?』と誘われて、OKしたんです。いざオフィスに入ってみると、そこにいた全員が私のことを知っていて、みんなが私をzsKnightと呼ぶんですよ。中には『僕がEAで働いているのは、あなたのおかげです』と言ってくれる人までいて。その瞬間、ああ、『ZSNES』はこんなに多くの人に影響を与えていたんだな、と実感しました」。

さらに、長年誤解されていた面白い事実も明かされました。なんとアメリカのプレイヤーたちは、ずっと『ZSNES』の名称を間違って発音していたというのです。カナダ人である彼によれば、正しい発音はアメリカ式の「ズィー・スネス(Zee-SNES)」ではなく、「ゼッド・スネス(Zed-SNES)」とのこと。これにはファンも思わず苦笑いですね。

長年の時を経て、なぜ再び表舞台に姿を現したのか。その理由についてzsKnight氏は、今年初めに新作『Retro Endurance 8bit』をリリースしたからだと語ります。本作は現在、Steamにて早期アクセス版が配信中。レトロなピクセルアートで描かれ、複数のオリジナルミニゲームとハイスピードなゲームプレイが融合した、さながら『メイド イン ワリオ』へのオマージュとも言える懐かしさ満点の作品に仕上がっているとのことです。