今やスマホゲーム戦国時代。様々なジャンルのゲームがリリースされていますが、それに伴って後を絶たないのが、人気IPを無断で利用した、いわゆる“パクリゲー”の存在です。あまりに巧妙なものも多く、プレイヤーが公式作品と見分けるのが難しいケースも。だからこそ「公式ライセンス取得済み」といった表記が重要になってくるわけですね。
そんな中、人気アニメ『呪術廻戦』にあまりにもそっくりなスマホゲーム『特級呪術師』がリリースされ、X(旧Twitter)などのSNSで大きな話題と疑念を呼びました。これに対し、『呪術廻戦』アニメ公式は25日、同ゲームが著作権を侵害しているとの公式声明を発表。その後まもなく、App Storeから該当ゲームのダウンロードページが削除される事態となり、さらなる注目を集めています。

物議を醸しているこの『特級呪術師』ですが、登場キャラクターから専門用語の設定に至るまで、誰がどう見ても『呪術廻戦』を彷彿とさせるものばかり。もちろん、ゲームの紹介文には『呪術廻戦』の名前は一切登場しません。
さらに謎を深めているのが、App Storeに記載されていた運営会社。その名も香港の企業「Hongkong Mingmei Carpet Manufacture International Group Limited」。……えっ、名前からすると、どう見ても“香港のカーペットメーカー”ですよね? なぜそんな会社が、日本の大人気アニメを題材にした(としか思えない)スマホゲームを突然リリースしたのでしょうか。

こうした状況を受け、『呪術廻戦』アニメ公式は25日、公式Xアカウントを通じて声明を発表。無許諾で関連コンテンツを使用したゲームアプリが配信されていることを確認したとし、「本作の企画・開発・配信等において、一切の許諾をしておらず、著作権を侵害する行為であります。」と断言しました。公式はすでに各プラットフォームへ通報しており、厳正に対処していく構えです。

そして公式声明の翌日となる12月26日、App Storeでは『特級呪術師』のダウンロードページが検索できなくなりました。プラットフォームによる削除措置なのか、それとも運営側が自主的に配信を停止したのか、現時点でプラットフォームおよび運営元からの正式な説明はありません。いずれにせよ、公式側が悪質な海賊版行為に対して断固たる態度で臨んでいることがうかがえます。
しかし、「こんなパクリゲー、本当にプレイする人いるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。ところが、日本のネットユーザーが投稿したスクリーンショットによると、なんとこのゲーム、App Storeの無料ゲームランキングで堂々の1位を獲得していたのです。かなりの数のユーザーがダウンロードしてしまった模様です。

さらに驚くべきことに、YouTube上では広告まで配信されていたようです…。
インターネットが普及し、誰もが手軽にコンテンツを発信できるようになった一方で、人気作品の知名度やファンの純粋な気持ちにつけ込む悪質なコンテンツも後を絶ちません。今回のように公式が直接警告を発するのは稀なケースで、水面下で横行している海賊版ゲームは数知れないでしょう。少しでも怪しいと感じるゲームを見かけた際は、安易にダウンロードせず、まずは公式ライセンスの有無を確認することが、自分の身を守ることにも繋がりますね。