「漫画は完結してから一気買い」はNG? 『天国大魔境』の石黒正数先生が明かす「一番嬉しい応援方法」が話題に

「漫画って、連載を追いながら単行本が出るたびに買うべき? それとも完結してから一気に揃えるのがいい?」――。先日、X(旧Twitter)に投稿されたこんな疑問に、人気漫画『天国大魔境』の作者・石黒正数先生が自ら回答。「漫画家にとっては、単行本が発売されたらすぐに買ってもらえるのが一番嬉しい応援です」と明言し、SNSで大きな注目を集めています。

確かに、連載をリアルタイムで追いかけるか、物語が完結してから一気読みするか、どちらのスタイルで楽しむか悩むファンは多いのではないでしょうか。

この質問を投稿したユーザーは、『天国大魔境』の最新13巻が発売されたのを見て、どちらの読み方がより良い体験になるのか気になったようです。

この問いに対し、石黒先生は漫画家の視点から「単行本が発売されたら、できるだけ早く買ってもらえるのがベスト」と回答。さらに、出版業界全体にとっても、連載を追い続けてもらうことには大きな意味があると述べました。

先生はさらに、「もし完結してから読みたいという方でも、できれば発売時にまず購入して積んでおいてほしい」と補足。その理由として、「完結後の一気買いは、連載中の売上実績にはカウントされない」からだと説明します。連載中の売れ行きが芳しくないと、重版がかからなかったり、宣伝予算が削られたり、書店に置いてもらえなくなったりと、様々な影響が出てしまうとのこと。本当に作家を応援したいなら、新刊をすぐに手に入れることが何よりの力になるというわけです。

この投稿を受け、他の作家や業界関係者からも「単行本発売直後の初動売上が極めて重要」という声が相次ぎました。初動の実績は、重版の決定、出版社による今後のプロモーション展開、書店が続巻をどれだけ仕入れるか、さらには作品が打ち切りになるかどうかの判断にまで直結する、まさに生命線なのだそうです。

連載中の単行本の売れ行きが悪いと、物語が佳境に入る前に打ち切りになってしまうリスクが高まります。また、紙の単行本の売上が伸び悩み、続巻は電子書籍のみで発売される…なんてケースも珍しくありません。

この事実を知った他のユーザーからは、「『完結したら買う』って、ある意味『早く終わってくれ』って言ってるのと同じなのかも…」という声も。作品が続くかどうかは、まさに連載中の売上にかかっているのです。

ちなみに、ファンが気になる電子書籍での購入について、石黒先生は「もちろん電子版の購入も売上に貢献します」と回答。デジタルが主流の今、媒体は問わないとのこと。ただし、やはり重要なのは「発売後、いかに早く売れるか」という初動の勢いにあるようです。

もし、好きな作品が作者の構想通りに最後まで描かれ、出版社からも十分なサポートを受けられることを願うなら、やはり新刊が出たらすぐに買うのが最も直接的で効果的な応援方法と言えそうです。

この一連のやり取りを通じて、業界の裏側を知った多くのファンからは「今まで完結待ちで買ってたけど、初動がそんなに大事だったとは…」と驚きの声が上がっています。作品を応援するということは、ただ読むだけでなく、適切なタイミングで購入というアクションを起こすことが、その作品の未来を支える重要な鍵になるのかもしれませんね。

via: togetter