イラスト制作におけるAIの活用は、今も昔も議論が絶えないテーマです。特に生成AI技術の目覚ましい進化によって、人間の手によるものかAIによるものか、一見しただけでは見分けるのが困難な作品も増えてきました。その結果、あらぬ疑いをかけられてしまうイラストレーターも少なくありません。
イラストレーターの「おこげゴリゴリ(@okoge_gorigori)」さんがXで、過去に自身のイラストがAI生成ではないかと疑われた際の出来事について投稿し、注目を集めています。
当時、ある人物から「画面を賑やかにするために散りばめられた蝶の形が、全部同じに見える」という点が「AIイラストの特徴」だと指摘されたそうです。

この指摘に対し、おこげゴリゴリさんは「当たり前にコピペですけど、一匹ずつ描くわけないじゃないですか?」と、あまりにも率直な事実で一蹴。蝶のようなモチーフは画面の密度を上げるのに重宝するため、作業を効率化するためにあらかじめ数種類の「蝶ブラシ」を作成し、ストックしていると説明しました。
このあまりにも的を射ない指摘には、他のユーザーからもツッコミが殺到。「むしろAIイラストなら、完全に同じ蝶なんて出てこないのでは? AIの特徴を全然理解してない?」「というか、AIって逆に全部形がバラバラになるやつじゃん……」と、指摘した側の知識不足をいぶかしむ声が多く見られました。


実際、現在の生成AIは「こことここは同じ形であるべき」という整合性を保つのが苦手なため、むしろ「細部が微妙に一致しない」という特徴が出がちです。例えば、両目や建物の窓といった、本来は対称だったり均一だったりするはずの部分が、それぞれ個別に生成された結果、よく見ると微妙に形が違う…といったケースがそれに当たります。

そもそもデジタルイラストの世界では、これはごく当たり前のテクニック。「AIの特徴じゃなくて、デジタル作画の常識だよね」「蝶を一匹ずつ手描きとか、どんな修羅の道だよ。コピペ万歳!」といった声が示すように、蝶のような装飾的なモチーフをコピー&ペーストで増やして画面の密度を上げるのは、非常にポピュラーな手法です。
もちろん、ブラシや素材はAIではありません。これらはイラストレーターが制作時間を短縮し、クオリティを上げるために活用する便利な「道具」です。蝶や花びら、レース模様のような装飾的な要素まで、すべて一つひとつ手描きしていたら、作家さんたちが過労で倒れてしまいますよね!