「ゲームのやりすぎは心身に悪い」は間違いだった!? オックスフォード大学が任天堂タイトルで研究、プレイ時間より「価値」が重要と判明

先日、イギリスのオックスフォード大学の研究チームが、学術誌『Royal Society Open Science』に論文を発表しました。そのタイトルは「『ビデオゲームの「知覚された価値」は、プレイ時間ではなく、カジュアルな成人任天堂プレイヤーの精神的幸福度を予測する』」(Perceived value of video games, but not hours played, predicts mental well-being in casual adult Nintendo players)です。

この研究は、主に「ゲームのプレイ時間」が心理的幸福度に影響するのかどうか、そしてどのような状況でゲームをプレイすれば、より多くの幸福感を得られるのかを検証しています。

本研究では、アメリカ在住のNintendo Switchプレイヤー703名(平均年齢約31歳)が調査に参加し、14万時間以上にわたる実際のプレイ記録を分析しました。調査対象となったのは、任天堂および関連会社がリリースした150種類のファーストパーティタイトルで、心理健康に関するアンケート結果と合わせて分析されています。

ただし、今回の研究に参加したプレイヤーは、ほとんどが「ライトゲーマー」に分類される層でした。プレイ時間が上位10%に入る人でも、1日あたりの平均プレイ時間は約60分程度だったとのことです。

研究結果によると、過去2週間のゲームプレイ時間と、生活満足度、抑うつ気分、現在の気分、そして全体的な心理的幸福度の間には、明確な関連性は見られなかったそうです。 さらに研究チームは、「直近1時間」から「過去1年間」まで、さまざまな期間のプレイ記録を検証しましたが、いずれの期間においても「長くプレイするほど心理状態が悪化する」という明確な関係性は発見されませんでした。 この結果は、多くの人が語る「ゲームのやりすぎは心身に悪い」というイメージとは、かなり異なるものと言えるでしょう。

むしろ、心理的幸福度と明確な関連性が見られたのは、研究内で「Gaming Life Fit(ゲームと生活の適合度)」と名付けられた指標でした。

これは簡単に言うと、プレイヤー自身が主観的に「ゲームは自分の人生を助けているのか、それとも邪魔しているのか?」と評価するものです。具体的には、ストレス解消に役立つか、気分転換になるか、仕事や学業に影響はないか、社交性に影響するか、集中力や思考力に良い影響があるか、といった項目が含まれています。

研究の結果、もしプレイヤーが「ゲームは自分の人生に役立っている」と感じている場合、プレイ時間が長くても短くても関係なく、高い幸福感と心理的健康状態を示す傾向にあることが判明しました。


via: Royal Society Open Science