日本の絵師やクリエイターを応援しているファンならお馴染みのクリエイター支援プラットフォームFantiaが、5月19日、突如としてコンテンツの「修正/モザイク基準」に関する規約改定を発表しました。新基準は5月25日から適用されるとのことです。
今回の改定で特に波紋を呼んでいるのが、新規投稿だけでなく、これまで公開してきた過去の全作品もチェック対象になるという点。さらに、クリエイターは新基準の適用日である25日までに、すべての作品を修正し終えなければならないとされています。告知から実施までわずか6日間というタイトなスケジュールに、多くのクリエイターから困惑や不安の声が噴出。SNSではFantiaからの“移住”を宣言する動きも広がっています。

Fantiaは「【重要】修正/モザイク基準の規約改定に関するお知らせ」の中で、今回の変更理由について、一部コンテンツの修正・モザイク処理に関して「関係機関より、法令に基づく厳格なご指導」を受けたためだと説明しています。
Fantiaはこれまでもクリエイターに対し、修正処理の強化をたびたび呼びかけており、直近では5月15日にも「【重要】修正/モザイク基準の再確認と遵守のお願い」という通知を出していました。しかし、今回はそれをさらに一歩進め、規約そのものを正式に改定する運びとなったようです。

新基準では、求められるモザイクの強度が大幅に引き上げられました。Fantiaがクリエイターに要求しているのは、
「対象物の形状や質感が判別できないレベルの、粒子の粗いモザイク処理」



とのこと。公式が提示したサンプル画像では、背景の文字すら判読不能なほどに加工されています。また、黒塗りや長方形などで局部を隠すだけの安易な修正は、不適切と判断されるようです。

特に、コマ送りなどで修正が甘くなりがちな「動画」や、縮小表示しても輪郭が分かってしまう「高解像度コンテンツ」については、静止画よりもさらに強いモザイク処理が求められると注意を促しています。
そして、この厳しいチェックは作品本体だけでなく、サムネイルやカバー画像、さらには規約改定前に投稿された「過去の全作品」にまで及ぶとのことです。

このあまりに厳しいモザイク基準に対し、ネット上では「DLsiteやSkebといった他のプラットフォームの2.5倍は濃いんじゃないか」「これじゃ何も見えない」といった声も上がっています。

今回の規約改定がクリエイターたちの間で大きな反発を招いているのには、主に2つの理由があります。それは「過去の全作品が対象であること」、そして「告知から実施までわずか6日しか猶予がないこと」です。
これまで数百、数千ものコンテンツを投稿してきたクリエイターにとって、この短期間で全ての作品を見直し、修正するのは物理的に不可能に近いでしょう。SNSでは「もう無理。アカウント消して移住します」「何年分もあるのに修正なんてできるわけない」といった悲痛な叫びが溢れています。




もちろん、Fantia側も「関係機関からの厳格な指導」というやむを得ない事情があったことは想像に難くありません。しかし、クリエイターのコンテンツの是非はさておき、わずか6日間という短い猶予期間で過去作すべてへの対応を求めるのは、長年プラットフォームを支えてきたクリエイターにとってはあまりに酷な要求と言えるでしょう。結果として、多くのクリエイターがFantiaからの“移住”を余儀なくされる事態となっています。



今回のFantiaの動きが、他のプラットフォームにも波及しないか、今後の動向が懸念されます。
via: ファンティア