どんなに奇想天外な物語でも、そこには作者自身の経験が反映されている、としばしば言われます。キャラクターの話し方や生活習慣、あるいは何気ない日常のワンシーンに、作者本人の「当たり前」が垣間見えることがあるのです。
最近、X(旧Twitter)ユーザー「超ボルボックス(@vol__vol2)」さんの投稿をきっかけに、「作家は自身が体験したことしか書けないのではないか?」というテーマが話題になりました。例えば、ある作家が朝食のシーンを書いたところ、編集者から「先生、朝からこんなにガッツリ食べる人はいませんよ……!」とツッコミが。実は、その作家自身が朝からたくさん食べるタイプだった、という面白いエピソードが紹介されています。
この議論は漫画の世界にも広がり、例として巨匠・高橋留美子先生の名前が挙がりました。高橋先生の描く女性キャラクターといえば、豊満なスタイルの持ち主が多いことでおなじみですが、一部では「あれは高橋先生ご本人がグラマーだから、意図的に胸を大きく描いているわけではない」という説も囁かれているのだとか。


また、荒川弘先生の『鋼の錬金術師』を思い浮かべた人も多いようです。作中でマスタング大佐が語る「人体が燃焼する際に脂肪が空気中に飛散する」という描写は、その生々しさから「一体どんな経験をしたらこんな表現が生まれるんだ?」と読者に衝撃を与えました。
これについて、多くのファンが指摘するのが荒川先生が酪農家の出身であること。先生が『百姓貴族』で描いた、牛の角を焼き切って止血する「除角」作業の描写など、動物の血肉や匂いに触れる日常が、作品に圧倒的なリアリティを与えているのではないかと推測されています。
このように、作者が無意識のうちに作品に込めてしまう“原体験”は、時に意図して作られた設定よりも強烈な個性を放つことがあります。作者本人にとっては「当たり前」の日常が、読者にとってはキャラクターや物語を彩る忘れがたい魅力になるのかもしれませんね。
皆さんは、これまでに読んだ作品の中で「これ、絶対作者の実体験だろ!」と感じた描写はありますか?XD