SFファンお待ちかね! 国内の優れたSF作品に贈られる栄えある賞星雲賞の、第55回受賞作がこのたび発表されました。
中でも特に注目を集めているのが、メディア部門を受賞したCygamesPictures制作のTVアニメ『アストロノオト』と、アート部門で栄冠に輝いた『機動戦士ガンダム GQuuuuuuX』のメカニックデザインを手がける山下いくと氏です。授賞式は、2026年7月11日~12日に大分県で開催される第64回日本SF大会「HELLCON」にて行われる予定です。

「星雲賞」は、前年に発表されたSF作品およびSF活動の中から、日本SF大会参加者の投票によって選ばれる由緒ある賞です。小説やメディア、コミック、アートなど、幅広いジャンルが選考対象となっています。
以下、第55回「星雲賞」の受賞リストです!
日本長編部門 :『烙印の身はヒト』著者 : 人間六度
日本短編部門 : 「ときときチャンネル ない天気つくってみた」著者 : 宮澤伊織
海外長編部門 : 『Eversion』著者 : Alastair Reynolds
海外短編部門 : 「Babel: Or the Necessity of Violence: An Arcane History of the Oxford Translators' Revolution」著者 : R. F. Kuang
メディア部門 : 『アストロノオト』 監督:高松信司、制作:CygamesPictures
コミック部門:『アストロノオトぷちゅ』 著者:竹本泉
アート部門 : 山下いくと
ノンフィクション部門 : 『伊藤典夫評論集成』 著者 : 伊藤典夫
自由部門 : 『ミャクミャク』 デザイン:mountain mountain、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会

今回、2024年春のオリジナルTVアニメ『アストロノオト』は、なんと竹本泉先生によるスピンオフコミック『アストロノオトぷちゅ』もコミック部門を受賞するというW受賞の快挙を成し遂げました!
物語の舞台は、伝統と最新テクノロジーが融合した銀座のホテル「銀河楼」。100年前に起きたパンデミックにより、人類は地球を離れることを余儀なくされました。
しかし、人類が去った後も、「銀河楼」のロボットたちは人間の店長の言いつけを守り、健気にホテルの運営を続け、主の帰りを待ち続けます。そこへやってきたのは、なんと人間に擬態した宇宙人! それでもロボットたちは、人間をもてなすのと変わらず、彼らに最高のサービスを提供します。このユニークな設定と、SFの世界観の中に心温まる物語を織り込んだ独創性が高く評価されたようです。

一方、アート部門では、カラーとバンダイナムコフィルムワークス(サンライズブランド)が共同で制作する新作アニメ『機動戦士ガンダム GQuuuuuuX』でメカニックデザインを担当する山下いくと氏が受賞しました。
山下いくと氏は、『新世紀エヴァンゲリオン』や『戦闘妖精雪風』など、数々の名作に参加してきた日本を代表するメカニックデザイナーです。氏は自身のデザイン哲学について、「メカデザインは性能やスペックを表現するだけでなく、そのフォルムを通じてより多くの情報を伝えるべき」と語っており、人間らしい動きや生命感を感じさせるデザインを特に重視していることで知られています。
山下氏本人も自身のXで受賞について触れており、「星雲賞は作品名が併記されないのですが、昨年の活動としてはGQuuuuuuXが代表になるかと思います」とコメント。受賞の喜びと感謝を綴っています。
via: 日本SFファングループ連合会議のページ