「日本で最も脱獄が困難な監獄」として知られ、人気漫画『ゴールデンカムイ』の舞台にもなったことで一躍有名になった北海道の博物館 網走監獄。かつて実際に使用されていた建物を保存・公開している人気の観光スポットです。
そんな網走監獄ですが、最近、館内の食堂で提供されているあるメニューがX(旧Twitter)で大きな話題を呼んでいます。その名も「出獄お祝いセット」! このネーミングとメニュー内容に、ネットでは「ムショ暮らし経験ないけど、めちゃくちゃ食べたい」「これは自由の味…!」といった声が続出し、その誕生秘話にも注目が集まっています。

発端となったのは、Xユーザー「専務車掌」(@jnrkarechi)さんによる投稿。網走監獄の食堂で撮影した一枚の写真とともに、「出獄お祝いセット」が「受刑者が服役中に一番食べたかったものをコンセプトに作られた」という豆知識を紹介しました。
気になるセット内容は、卵とじの「カツ丼」に「コカ・コーラ」、デザートにはなんと「ハーゲンダッツ」のアイスクリーム、そして「味噌汁」という組み合わせ。シンプルながらも、心をガッチリ掴んでくるラインナップです。特にコーラは、多くの受刑者が恋焦がれる飲み物なのだとか。
この投稿は瞬く間に拡散され、「これは絶対うまいやつ!」「自由の味がしそう」「全人類が一度は体験すべき『シャバの飯』だ…」など、共感と食欲を刺激されたユーザーからのコメントが殺到しました。
そして、このメニューを見て多くの人が思い出したのが、1977年公開の名作映画『幸福の黄色いハンカチ』。高倉健さん演じる主人公・島勇作が出所後、食堂で「ビールください。それからラーメン、カツ丼も」と注文するシーンはあまりにも有名です。

このシーンは、まさに「自由の味」を象徴する名場面として語り継がれています。リプライ欄にも「この組み合わせは健さんを思い出す」「若い子は知らないかもだけど、我々の世代にとって『出所メシ』といえばこれなんだよな」といったコメントが寄せられ、世代を超えた共通認識となっているようです。

この話題をきっかけに、「受刑者が本当に食べたくなるものって何だろう?」という疑問も浮上。お寿司や高級スイーツ、お酒などを想像する人も多かったようです。
しかし、投稿主の「専務車掌」さんによると、資料などを調べると、受刑者が恋しくなるのは意外にも「味の濃い食べ物」なのだとか。「どうやら濃い味付けのものが無性に食べたくなるようです」とのことで、醤油ラーメンやカツ丼、揚げ物といった、脂質や塩分の多いガッツリ系のメニューが人気を集める傾向にあるようです。
現在、網走監獄は実際の刑務所としては使われておらず、明治時代からの監獄の歴史を伝える「博物館 網走監獄」として、毎年多くの観光客が訪れています。日本の行刑史を学べるだけでなく、館内の食堂で提供される現在の受刑者の食事を再現した「監獄食」と、今回話題になった「出獄お祝いセット」は、人気の体験メニューとなっています。
北海道へ旅行の際は、この「出獄お祝いセット」で“自由の味”を噛みしめてみてはいかがでしょうか。