アニメ『ヤニねこ』が「汚すぎて逆にタバコ吸いたくなくなる」と話題に。「厚労省推薦アニメにすべき」との声も

今期7月より放送が開始された、同名漫画が原作のテレビアニメ『ヤニねこ』が、Xで大きな話題を呼んでいます。

その理由は、喫煙者の生活をあまりにもリアルかつ汚く描いていることから。視聴者からは「まったくタバコを吸いたくなくなる」といった声が続出しており、「いっそ厚生労働省の推薦アニメにすべきでは?」と、最強の禁煙アニメだと絶賛(?)されています。

『ヤニねこ』は、2023年2月から講談社の青年漫画雑誌『週刊ヤングマガジン』で連載中の人気漫画。単行本は現在10巻まで発売されています。

主人公のヤニねこ/佐藤ニニコは、現代日本の安アパートに暮らす重度のヘビースモーカーな猫娘。喫煙にどっぷりハマっており、環境や健康、家族に迷惑をかけてもお構いなし。お金のほとんどをタバコ代に使い、買えなくなると吸い殻を拾って吸うほどのヤニカスっぷりです。

話題のきっかけとなったのは、Xユーザー・dragonerさんによる投稿。『ヤニねこ』を「見れば見るほどタバコを吸いたくなくなる」アニメだと評し、いっそのこと厚生労働省の推薦作品にすべきだと提案しました。

さらに、日本の禁煙啓発ポスターを『ヤニねこ』のワンシーンに差し替えたほうが、今よりずっと効果があるはずだと冗談交じりにコメント。「これ見てもタバコ吸いたい奴は危険人物指定でいいだろ(笑)」というユーモラスな締めくくりには、多くのユーザーから共感の声が寄せられました。

多くの視聴者が指摘するのは、『ヤニねこ』最大の特徴である、ハイクオリティなアニメーション制作で、喫煙者のだらしなく不潔な生活を容赦なく描き出している点です。あるファンは「超絶綺麗な作画で超絶汚い生活を描くアニメ」と的確に表現。まさかアニメの冒頭から、ショットガンのように猛烈な勢いの下痢シーンを見せられるとは思わなかったと、笑いを誘っています。

また、「アニメを見て人生で初めて吐きそうになった」という視聴者も。「画面からマジでタバコの匂いが漂ってくるようで、気分が悪くなった」と語る一方で、それだけアニメの作画と演出が優れている証拠だと、そのクオリティを称賛しています。

中には、友人がこのアニメを観た後、禁煙を始めただけでなく、部屋まで綺麗に片付け始めたという報告も。多くの人が、この作品のすごさは、あからさまな説教臭さがなく、喫煙と生活習慣の関連性を視聴者自身に感じさせるところにあると考えているようです。

また、アニメ『ヤニねこ』は、これまで多くのアニメ作品で描かれてきた「喫煙=カッコイイ」というロマンチックなイメージを根底から覆した、と評価する声も。「この一作で、アニメにおけるカッコいい喫煙シーンのイメージがすべてマイナスに振り切れた」と、その功績(?)を称えるコメントも見られました。

興味深いことに、今期は喫煙をテーマにしながらも、まったく正反対の作風を持つ『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』も同時に放送されています。そのため、ネットでは「『ヤニねこ』を観てタバコを置き、『スーパーの裏で』を観てまたタバコを手に取る」といった声や、「完全にマッチポンプ状態」と的確なツッコミを入れる人も。

この2作品を交互に観ると、「禁煙したい」と「喫煙したい」という感情のジェットコースターを味わえる、と楽しむ声も上がっています。

『ヤニねこ』は、必ずしも禁煙を推奨する目的で制作されたわけではありません。しかし、喫煙者のリアルな生活、依存、そして周囲の環境を一切美化せずに描いた結果、ネット上では期せずして「最も効果的な禁煙アニメ」と見なされるようになりました。

一方で、キャラクターがタバコを美味しそうに吸う姿が、一部の視聴者にとっては魅力的に映る可能性も否定できません。本作が「最高の禁煙教材」となるか、はたまた「新たな喫煙プロモーション」となってしまうのかは、まさに視聴者次第と言えそうです。