2ちゃんねるで語り継がれる有名なネット都市伝説「巨頭オ」。これは、主人公が思い出の山村を車で再訪した際、道標が「巨頭オ」と書かれた不気味なものに変わっており、荒廃した村で頭部が異常に巨大な、奇妙な動きをする謎の生物に遭遇するという物語です。
配給会社のファインフィルムズは8月20日、このネット発の都市伝説『巨頭オ』の映画化を正式に発表しました。監督は近藤亮太氏が務め、主演に前田拳太郎さん、そして久保史緒里さんが出演。12月25日より全国の映画館で公開されます。

2006年、ネット掲示板「2ちゃんねる」に投稿された、わずか数行の体験談。それが、都市伝説「巨頭オ」の始まりでした。
投稿主は、過去に訪れたことのある村へ再び向かうと、そこにあるはずの村名ではなく「巨頭オ」と書かれた奇妙な看板を目撃。その先には、見る影もなく荒廃した村と、人間かどうかも定かではない「何か」――異常に巨大な頭部を持ち、左右に体を揺らしながら迫ってくる謎の存在がいたといいます。「巨頭オ」とは何だったのか? あの村で一体何が起きたのか?
元の書き込みは非常に短く、その正体や村で何があったのかについては、ほとんど語られていません。しかも、投稿されたその日に、同じIDを使って全く別の怪談が投稿されているという事実も。このため、同一人物が1日に2つも無関係な怪談を投稿するのは不自然だとして、実体験ではなく創作なのでは?という見方が根強くあります。
しかし、この多くを語らないスタイルがかえって想像力を掻き立て、「看板の『オ』って何?」「あのデカい頭のヤツの正体は?」といった考察がネット上で長年交わされ、日本を代表するネット都市伝説として語り継がれることになったのです。
▼ 公式サイトは、当時の2ちゃんねるを彷彿とさせるデザインになっており、遊び心も満載です。公式サイト

監督を務めるのは、映画『テープ』などで知られる近藤亮太氏、脚本は金子鈴幸氏が担当します。
近藤監督は、原作の都市伝説で投稿者が生還したことに着目し、「その先に待ち受けるものは何だったのか?」という想像から、この映画版の物語を構想したとコメントしています。

映画版は、元の怪談をベースにしながらも、全く新しいオリジナルストーリーが展開されるとのこと。
物語の主人公は27歳の高尾春馬。20年前、春馬の父・哲也は仕事で山奥の廃村へ向かいましたが、帰宅後、何かに怯えるかのように人が変わってしまい、ついには自ら命を絶ってしまいました。
2026年、母の死をきっかけに、春馬は長年封印してきた父の死の真相と向き合うことを決意。父が遺した日記を手がかりに調査を進めると、各地で相次ぐ奇妙な失踪事件と、山奥の村で続く謎の儀式の存在にたどり着きます。そして調査の果てに、彼は「巨頭オ」と呼ばれる異様な存在へと迫っていくのでした。

主人公・高尾春馬役を演じるのは、前田拳太郎さん。『仮面ライダーリバイス』で主演を務め、その後も『女神の教室~リーガル青春白書~』などの話題作に出演し、本作で待望の映画初主演を飾ります。父の死の真相を追う青年・春馬を熱演します。
春馬の婚約者・田島詩穂役には、久保史緒里さん。乃木坂46在籍時から俳優として頭角を現し、NHK大河ドラマ『どうする家康』や映画『左様なら今晩は』など、映画や舞台で目覚ましい活躍を見せています。人物の感情の機微を繊細に捉える久保さんが、聡明で優しく、そして芯の強い詩穂を演じます。

つまり本作は、約20年前にネットへ投下された、説明も真相も結末すらない短編怪談の「その先」を大胆に想像し、一本の長編映画として再構築した作品と言えるでしょう。
特報映像にも、「巨頭オ」の看板、不穏な空気が漂う山道、そして巨大な頭部を持つ謎の影が登場。ホラー作品で注目を集める近藤亮太監督が、この伝説的な都市伝説をスクリーンでどう表現するのか、期待が高まります。
▼ 『巨頭オ』特報映像
via: X@映画『巨頭オ』