コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は9月17日、日本のゲーム産業の現状と市場動向を分析した年次報告書『CESAゲーム産業白書2026 プレビュー版』を発表しました。
今回の報告書では、初めてCESAが業界の生成AI利用状況に関して実施した独自調査の結果が盛り込まれており、ゲーム開発者の85.8%が業務で生成AIを利用していることが明らかになりました。報告書では、「生成AIは、もはや一部の先進的なユーザーが採用するツールではなく、ゲーム開発の現場で広く普及しつつある」と分析しています。
8割を超えるゲーム開発者が業務で生成AIを利用しているだけでなく、そのうち63.0%が「普段から利用している」、22.8%が「時々利用している」と回答しており、その割合はかなり高いと言えるでしょう。

CESAは会員企業に対しても調査を実施し、生成AI導入に期待する効果を尋ねました。最も多くの企業が選択したのは「作業効率・生産性の向上」で、38社が回答。次いで「開発期間の短縮」が30社、「開発・運用コストの削減」が29社という結果でした。

さらに、「多言語対応・グローバル市場展開の促進」や「新たな表現方法・アイデアの創出」など、効率化にとどまらない新たな価値を生成AIに期待する企業も少なくありません。つまり、業界が生成AIに寄せる期待は、時間やコストの削減だけでなく、海外市場への展開支援や、これまで実現が難しかった新しいアイデアや表現方法の創出にまで広がっていると言えるでしょう。
「AI/生成AIに関する取り組み」のページでは、他にも興味深い調査結果が公開されています。生成AI以外のAI技術についても、実証段階の企業を含めると約7割が導入済みで、その割合は前年の約5割からさらに増加しているとのことです。

生成AIの管理・運用に関する取り組みとしては、「人が確認・修正・審査を行う」と回答した企業が最も多くなっています。一方で、生成AIの利用において直面する課題としては、「著作権・知的財産権」が堂々の1位にランクインしました。
これは、ゲーム開発業界における生成AIの活用が広がる一方で、企業が実際に運用する際には、著作権や知的財産権といった課題、そして人間による確認・審査の重要性が依然として高いことを示唆していると言えるでしょう。