ガンダムファンなら誰もが知る異色作『∀ガンダム』。富野由悠季監督が手掛け、安田朗先生がキャラクターデザインを担当した本作は、これまでのガンダムシリーズとは一線を画す世界観と、どこか「世界名作劇場」を思わせるキャラクター造形が、当時のファンに大きな衝撃を与えましたよね。
そんな本作の主人公「ロラン・セアック」のキャラクターデザインがどのように生まれたのか、先日、日本のX(旧Twitter)でとあるユーザーが疑問を投げかけました。すると、なんと安田朗先生ご本人が降臨し、当時の制作秘話を明かしてくれたんです!

事の発端は、Xユーザーのひなさんが「安田朗先生に質問したいけど、『質問罪』(質問攻めは失礼にあたる、というニュアンス)になるかも……」と呟いたこと。すると、まさかの安田朗先生ご本人が「私に聞けば問題ないのでは?」と直接リプライ! 「何かご質問はありますか?」と問いかけたのです。
これにはひなさんもビックリ! 本人からの返信に恐縮しつつも、「『∀ガンダム』のロラン・セアックのキャラクター原案は、どのようにして決まったのでしょうか?(お答えできる範囲で構いません!)
以前、『イメージカラーは緑で』という話を聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?」と質問を投げかけました。

すると安田朗先生は、この質問に対し長文で回答。なんと、『新機動戦記ガンダムW』の脚本家である隅沢克之さんが『∀ガンダム』の企画に参加していたものの、富野由悠季監督との意見の相違から、残念ながら「袂を分かつ」ことになったと明かしました。
しかし、その前に隅沢さんから「主人公のイメージは『戦隊もの』の『グリーン』のようなキャラクター」という提案があり、富野監督もこのアイデアを受け入れ、ロランの緑色の瞳にその名残が残ったそうです。この構想が隅沢さんの影響か、それとも元々あったものかは不明とのこと。ただ、富野監督の初期のキャラクターコンセプト草案には、すでに「毎日『ホワイトドール』を掃除する少年」という記述があったといいます。
その後、富野監督はさらに「男女どちらにも見える中性的なキャラクター」という指示を出しました。安田先生はこれらの指示に基づきデザイン画をいくつか描き、監督と何度も修正を重ねたそうです。そして、ある時点で設定に大きな変更が加えられます。それが「地球の文明や文化を19世紀風にする」というもの。この新設定に合わせてデザインを再調整し、最終的に、私たちが知る「ロラン・セアック」が正式に確立されたとのことです。
▼ 安田朗先生は、制作中のロランの人設変化も公開。最初のデザインも悪くないけど惜しい、という声に対し、後に劇中のキース・レジェになったと明かしています。




▼「ホワイトドール」こと、旧地球守備隊の最強MS(かつて人類文明を滅亡寸前に追いやった)『∀ガンダム』。

安田朗先生による、これほど詳細な誕生秘話の解説に、ひなさんは大感激! まさかXでの何気ない呟きが、こんなにも素晴らしい裏話を聞けるきっかけになるとは、と驚きを隠せない様子でした。
他の多くのユーザーからも「こんな貴重な裏話がXでサラッと明かされるとは!」「安田先生が優しすぎるのか、ひなさんが幸運すぎるのか……」といった驚きの声が上がっています。


いやはや、安田朗先生のファンへの神対応には脱帽ですね! 制作チームしか知り得ないような詳細まで、惜しみなく教えてくださるとは……。もしかしたら、皆さんもXで安田先生に質問してみたら、直接お返事がもらえるかもしれませんよ?