1980年代~90年代生まれの皆さんなら、小中学生の頃、アニメやゲームのキャラクターがデザインされた文房具を一度は手にしたことがあるのではないでしょうか。筆箱に消しゴム、鉛筆、下敷き…。使い終われば捨ててしまったものも多いかもしれませんが、それらは確かに輝かしい子供時代の思い出の一部でした。
そんな懐かしい記憶を呼び覚ます投稿が、最近X(旧Twitter)で大きな話題を呼んでいます。あるユーザーが投稿した「これ、削る勇気ありますか?」という問いかけと共に写っていたのは、なんと30年以上前に発売された『ドラゴンクエスト』の「バトルえんぴつ」! この一本の鉛筆が、多くの人々の心の琴線に触れ、懐かしさの渦を巻き起こしているのです。

この「もったいなくて削れない鉛筆」こそ、1990年代に日本中の小学生を熱狂させた『ドラゴンクエスト』の関連グッズ、「バトルえんぴつ」(通称:バトエン)です!
ことの始まりは、投稿主が母親に「明日、仕事で鉛筆がたくさん必要なんだけど、家にまだある?」と尋ねたことでした。するとお母様、「あるわよ。あなたが子供の頃に使いきれなかった鉛筆、ちゃんと取ってあるから」と頼もしいお返事。そして、奥から取り出してきたのが、まさかの「バトルえんぴつ」軍団だったのです! これには投稿主も絶句。お母様は「どうしたの?新品だし、まだ使えるでしょ?」と不思議そうな顔。投稿主は心の中で叫びます。「お……お母さん…これは削れない…!俺には削れないんだ…ッ!」と。
この「バトルえんぴつ」は、1993年に当時のエニックス(現:スクウェア・エニックス)から発売された「遊べる文具」シリーズです。鉛筆には『ドラゴンクエスト』に登場するモンスターが描かれており、鉛筆を転がして出た面に書かれた指示に従って攻撃や魔法を繰り出します。相手のHPを先にゼロにした方が勝ちというシンプルなルールながら、その面白さはまさに無限大! 当時の小学生たちの間で爆発的なブームを巻き起こしました。
その人気は凄まじく、休み時間や授業中にこっそり遊ぶ児童が続出したため、多くの学校で「バトルえんぴつ持ち込み禁止令」が発令されたほどでした(笑)。

もちろん、鉛筆なので削れば普通に筆記用具として使えます。しかし…! 当時の少年少女にとって、それは宝物を自らの手で破壊するに等しい行為。投稿主も「ブームはとっくに過ぎ去ったけど、やっぱり『削ったら価値がなくなる…』って思っちゃいますよね」と本音を吐露。しかし、仕事のためには背に腹は代えられず、涙をのんで必要な本数を削ることを決意したのでした。
後日、彼は「削り終えた後、本当に何か大切なものを失ってしまったような喪失感に襲われました…。頭の中では、あの『ドラゴンクエスト』のセーブデータが消えた時の“デロデロデロ…”っていう絶望のBGMが無限ループしています」と心境を語りました。この痛み、バトエン世代なら分かりすぎますよね…。

この投稿には、同じ時代を生きたネットユーザーたちから共感の声が殺到。「これは削る勇気ないわ…」「学校で禁止されてたの懐かしい!」「うちにも封印されたままの一式があるはず…」といったコメントが溢れかえりました。そう、これはただの鉛筆ではないのです。我々の“青春”であり、“思い出”、そして“信仰”そのものなのです!

今でもフリマアプリやオークションサイトなどで見かけることはありますが、当時リアルタイムで集めていた人々にとって、その価値はお金では計れません。30年の時を経てもなお、童心に返って「削れない…!」と葛藤してしまう投稿主の気持ち、痛いほどよく分かりますね!