任天堂がこのほど、米国で新たな特許を取得したことが明らかになりました。その内容は、ゲーム内で「キャラクターを召喚し、プレイヤーの代わりに戦わせる」というシステムに関するもの。この仕組みといえば、真っ先に『ポケットモンスター』(ポケモン)シリーズが思い浮かびますが、特許のカバー範囲がかなり広いため、ゲーマーや業界関係者の間では「他のゲームも訴訟リスクに晒されるのでは?」と心配する声が上がっています。
公開された特許資料によると、このシステムは「プレイヤーが仮想空間でキャラクターを操作中に、コマンドによって“子キャラクター”を召喚できる」というもの。召喚した場所に敵がいれば子キャラクターは戦闘を開始し、敵がいなければ自動で移動。さらに、プレイヤーは子キャラクターを別のエリアに移動させて戦闘を発生させることも可能とのこと。まさに『ポケモン』で、トレーナーがポケモンを繰り出して戦わせる、あのシステムそのものと言えそうです。
しかし、この特許の適用範囲は『ポケモン』だけにとどまりません。例えば、同じく任天堂の『[]』シリーズで、プレイヤーがピクミンを引っこ抜いて探索や攻撃を指示するのも、この特許の範囲内に含まれると考えられます。これだけ範囲が広いと、「もしかして、同じように召喚システムを持つ他社のゲーム、例えばアトラスの『ペルソナ』シリーズなんかも、いつか訴えられちゃうんじゃ…?」と心配する声が上がるのも無理はありません。
もちろん、商標権とは異なり、特許を取得したからといって、類似するシステム全てを訴えなければならないわけではありません。任天堂がこの“伝家の宝刀”を抜くかどうかは自社の判断次第で、基本的には自社の知的財産が明確に脅かされていると判断した場合に限られるでしょう。
この動きで思い出されるのが、2024年初頭に世界的なブームを巻き起こした『[]』の一件です。同作はリリース当初から『ポケモン』との類似性が指摘されていましたが、ついに任天堂と株式会社ポケモンは、開発元のポケットペアを日本で提訴。球状のアイテムで仲間を召喚するシステムや、仲間を乗り物にする機能などが、3件の特許を侵害していると主張しています。
今回取得した新特許を武器に、任天堂が今後さらに訴訟を仕掛けていくのかはまだ分かりません。しかし、この一件がゲーム業界に一石を投じたことは間違いなく、今後のゲーム開発における「召喚系システム」の設計にどのような影響を与えていくのか、注意深く見守る必要がありそうです。
via: GamesFrog