『ポケモンレジェンズ Z-A』に「排除ベンチ」登場か? 海外で物議「ゲームの世界まで現実の冷たさを持ち込むな」

発売直後から大きな話題を呼んでいる『Pokémon LEGENDS Z-A』。しかし、フランスのパリをモデルにしたとされるミアレシティを探索していたプレイヤーたちから、とあるディテールが海外で物議を醸しています。それは、街角のベンチに設置された謎の“仕切り棒”。これが、いわゆる「排除ベンチ」(ホームレス排除を目的としたデザイン)ではないかと指摘され、瞬く間に議論が巻き起こりました。

実は2025年2月に公開された予告映像の時点から、一部の鋭いファンがこのベンチの不自然な仕切りに気づいていました。そして製品版でもこのデザインがそのまま採用されたことが判明し、プレイヤーたちの間で大きな話題となっているのです。

SNSでは、「ゲームの中でまでホームレスを追い出すのか?馬鹿げてる!」といった怒りの声や、「排除ベンチに、ポケモンGOの狩り場と化した公園……現実と何も変わらないじゃないか」と嘆く声も上がっています。

この「意地悪なデザイン」や「排除アート」とも呼ばれる設計は、現実の都市において、ホームレスの人々が長時間座ったり寝泊まりしたりするのを防ぐ目的で設置される非友好的な公共設備を指します。ベンチの仕切り棒のほか、歩道に設置された金属製の突起や、店の軒先を塞ぐプランターなどがその例です。近年、こうしたデザインはSNSでたびたび告発され、弱者に対する現代都市の冷たさの象徴と見なされています。そのため、『Pokémon LEGENDS Z-A』のベンチも、X(旧Twitter)やRedditといった海外の掲示板に投稿されるやいなや、激しい議論を巻き起こしました。

一部のプレイヤーからは、これは単に現実のパリの街並みを忠実に再現しただけではないか、と任天堂を擁護する声も上がっています。「パリに行ったことがある人ならわかるけど、ごく普通の光景だよ」といった意見です。しかしその一方で、「ゲームが現実の不公平さを無批判に模倣すべきではない」と反論する声も。「共存と友情をテーマにしてきたポケモンの世界に、差別的な都市デザインが登場するなんて皮肉すぎる」というわけです。

もっとも、この騒動をユーモアで返すプレイヤーも。「これはポケモンがベンチを占領しないようにするためだろ」「対カビゴン用ベンチってことね、理解した!」など、大喜利状態となっています。

実は、ゲームに登場する「排除ベンチ」が議論を呼んだのは今回が初めてではありません。2022年にリリースされた『オーバーウォッチ 2』でも、ニューヨーク風のマップに同様のデザインのベンチが登場し、「冷酷だ」と批判が殺到。最終的に開発チームがデザインを修正する事態となりました。また、今年話題の『Hollow Knight: Silksong』では、セーブポイントであるはずのベンチがプレイヤーに危害を加えるトラップになっており、別の意味で「ベンチが話題」となっています。